【日高屋最強伝説】ハイデイ日高はなぜ無敵なのか

【日高屋最強伝説】ハイデイ日高はなぜ無敵なのか

ライター : mariko


ハイデイ日高が過去最高益

“ラーメン店「日高屋」を展開するハイデイ日高の2015年3~8月期は、単独営業利益が前年同期比6%増の23億円前後になったもようだ。従来予想の21億円を上回り、3~8月期では過去最高を更新した。”

日経新聞のこの記事を読んだ時「やっぱり」と思いました。

常日頃から日高屋を利用し、その素晴らしさを体感してる身としては、どうして株でも買っておかなかったのだろうと反省しました。

 

均一居酒屋はなぜ崩壊したか

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2009年、「すき家」と「松屋」が牛丼の価格を200円台に値下げし始まった牛丼デフレ戦争に続き発生した居酒屋デフレ戦争は、「月の雫」などを展開する三光マーケティングフーズが「金の蔵jr」を引っさげ「全品290円」「全品270円」などの均一居酒屋を次々と出店し、“居酒屋の価格破壊”と話題を呼び勃発しました。

競合他社も負けじと均一居酒屋へと変貌し、コロワイドの「白木屋」「うまいもん酒場 えこひいき」、モンテローザの「268円厨房 うちくる」、ワタミフードサービスの「仰天酒場和っしょい」など、当時既に成人だった方はこれらの均一居酒屋が軒並み繁華街に溢れていた光景は記憶に新しいところだと思います。

しかし2013年頃より「金の蔵jr」が均一の看板を下げ始めると、各店も均一価格から次々と撤退していきました。

なぜ均一居酒屋は崩壊したのでしょうか。

東洋経済オンラインに寄稿なさっているフードアナリスト・ブランディングプランナー三上成文さんの「激安居酒屋の均一価格は、なぜ崩壊したのか」によると、

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“マクロ環境を見ると、金融緩和による円安、株高を手段としてデフレからの脱却を目指す政策であるアベノミクスの影響が及んだことが、要素の一つであることは間違いないだろう。円安によって原材料高が進み、激安価格では消費者が満足するような品質のメニューを提供できなくなった”

つまり円安による原材料高を指摘、また、他にも、「みんなが金を持ち始めたから安かろう悪かろうの店には行かなくなった」、などの声もネット上では上がっていましたが、私の考えはこうです。

日高屋が最強過ぎたから。

 

居酒屋デフレ戦争を制したのはラーメン屋だった

日高屋をナメてはいけません。

日高屋は餃子6個で210円です。ポテトフライは200円味付けメンマは110円

元から270円どころの騒ぎではないんです。

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また、日高屋はラーメン屋ですので、下手な居酒屋よりもよっぽど味はおいしく、お通し代もない。

また、現在多くの居酒屋では、ビールが安いところでも490円くらいで、たいてい500円~600円程度で提供していますが、日高屋はビール310円

居酒屋を500円とした場合、日高屋との差は、3杯飲むと1500円-930円=570円も差が出ます。週に3回飲んだ場合、ビール代だけで一ヶ月6,840円、年間82,080円の差が出ます。

週に3回以上、または一度に3杯以上飲む人にはさらに変わります。

日高屋をナメてはいけません。

大事なことなので2回言いました。

 




日高屋最強伝説

均一居酒屋は、勝手に現れ勝手に消えてったわけではありません。

日高屋がことごとくなぎ倒していったんです。

「駅前の吉野家とマクドナルドの間に出店するのが一番儲かる」

これは、日高屋の創業者である神田正会長の出店方針。

確かに日高屋は駅前に多く、確かに、吉野家の近くにあることが多い。

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コバンザメ戦法と称されようとなんだろうと日高屋はどんどん進出し、顧客を獲得していきました。

また、ラーメン屋でありながら飲み屋代わりの需要を取り込むため、酒類の品ぞろえを充実させ、ビールだけでなく、レモンサワーや緑茶ハイなどのチューハイ類も270円で提供し、ハイボールも270円、さらに昨年4月頃より「ホッピー」の提供も開始し始めています。

いわゆる、チョイ飲み需要の取り込み作戦です。

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こちらも、もちろんハイデイ日高屋系列です。

立ち飲み日高と看板に大きく掲げながら実は座席があり本当の店名は焼鳥日高ということがあまり知られてなく、焼鳥屋さんかと思わせきや、そばとかも提供してしまうお茶目なあたりも日高屋が最強たる所以です。

こうして居酒屋利用層を次から次へと取り込み、2015年、ワタミの3月期は126億円の赤字(前期は49億円の赤字)、「庄や」「やるき茶屋」を運営する大庄の26年8月期は16億円の最終赤字(同1億円の黒字)と、均一居酒屋のみならず居酒屋界全体の勢いを失速させていきました。

さらに、本来の競合である中華そば「幸楽苑」も、今年の5月業績不振により兼ねてより看板商品だった290円(税抜き)の中華そばの販売を中止しています。

居酒屋層も、同業種もなぎ倒し、日高屋最強伝説が続きます。

 

日高屋は埼玉県日高市の「ハイ」(高)と「デイ」(日)から

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1973年、 埼玉県大宮市(現さいたま市)に、約5坪のラーメン店「来来軒」から始まった日高屋。

現在、さいたま市に本社を構え、関東一都六県に進出し、その数350店舗以上。

ハイデイ日高のハイデイとは、創業者である神田正さんの出身地である埼玉県日高市にちなみ、日(デイ)、高(ハイ)から。

「デイハイ」ではなく、「ハイデイ」にしたのは、美味しいラーメンを食べて、「ハイ(高揚した)な一日(デイ)」になって欲しいという思いが込められているからなんだとか。

 

今年の4月からトンカツ屋も始めちゃった

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ハイデイ日高のトンカツ屋さん「かつ元」の第一号店が、今年の4月にさいたま市にオープンしています。

トンカツ大手チェーン「和幸」や「とんかつ新宿さぼてん」などの1000円超の商品ではなく、「ロースカツ定食」(790円)など1000円未満のメニューが中心で、競合より割安な価格に抑えて勝負する模様。

ところでこのメニュー・・・

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居酒屋もラーメン屋もなぎ倒してきた日高屋の伝家の宝刀チョイ飲み需要取り込み作戦が入ってる…!

トンカツ業界も席巻してしまうというのでしょうか。

 

やっぱり日高屋が好き

トンカツ屋も焼鳥屋もいいですが、やっぱり日高屋が良い。

夕陽が沈む前、部活帰りの元気な中高生達がご飯をかきこみ、夕陽が沈むとやっぱり元気なサラリーマン達が飲みにやってくる。

青春と社会が同居するそんな空間で、子供もと大人のマジックアワーを眺めているのも、ちょっと好きなのです。

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mariko
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出典 : 東洋経済オンライン / 日経ビジネスオンライン / 日経新聞


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mariko

カフェと本が好きな20代webライター女子。さいたま市在住。



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ハイデイ日高

http://hidakaya.hiday.co.jp/

  • 埼玉県さいたま市 大宮区大門町 3-105 やすなビル6F

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