2016年06月24日

東京都が発表した選挙PR動画を絶賛する2つの理由【埼玉ポーズの逆襲 Vol.18】

東京都が発表した選挙PR動画を絶賛する2つの理由【埼玉ポーズの逆襲 Vol.18】

 

東京都が制作した18歳から選挙権PR動画が話題に

東京都が発表した、「18歳から選挙権」の動画が賛否を呼んで話題なっています。

【18歳選挙権 動画広告”TOHYO都編”】

この動画を制作したのはAC部という、クリエイター界隈では知らない人はあまりいない有名なところです。

私も最初に知ったのは前職時代ですから彼らも結構長い。

この動画の何が賛否を呼んでいるかというと、「ふざけてるのか」という一点。

こんなものを見て、若者が真剣に選挙を捉え投票に行こうと思うのかと。

18歳から選挙権が与えられるというこの大事にふざけているのかと。

この指摘はその通りで、ふざけているんです。

だからふざけのプロフェッショナルであるAC部に都は発注した。

 

東京都の狙い

大事なのは、クライアントである東京都が何を図ったかです。

これは、18歳から選挙権が与えられることになったという一点に、訴求ポイントを絞ったわけですよね。

プロモーションにおいて、訴求要素をそぎ落とすことは最も大事なことだし、

まずは関心を持ってもらう、つまり、知ってもらうために図ったこの動画の狙いは正しいんです。

東京都だってこの動画を見て、「ああ、俺は18歳なんだよな、そうだ、俺の一票が東京を、いや日本を動かして行くんだ、俺も文句ばかり言ってないで投票に行こう、ではまず候補者の公約から調べてみよう」と、なるなんて思ってないはず。

まずは事実を知ってもらうためのあくまで一手目

細かい説明は今後も、いや現在も既に各所で行われているし、また別の方法も考えているはずです。

あくまで一手目として、知ってもらうために訴求ポイントを一点に集約させインパクト重視にいったというところがこの動画が良いと思う一つ目。

二つ目は、そのためにAC部をチョイスしたのも面白いですが、このAC部に好きにやらせている点。

AC部のような前衛的なところに頼んだはいいが、結局日和って普通の動画を注文してしまうなんてことはよくある話です。しかしこの動画はAC部節炸裂。

制作チーム的には、これでも控えてるところもあるのかもしれないですが、客観的に見てる限りはザ・AC部という内容になっている。

結果、話題を呼んで賛否出たことで「18歳から選挙権」という言葉がかなりのインパクトを持って世に飛び出たことは事実なので、一手目としては成功なんです。

 

炎上上等

また、この案件を担当した都の職員や関係者は、現在のように炎上することも当然想定していたはずです。

どうせこのあといくらでも真面目にやるんです。

いや、真面目にしかやれないんです。

特に選挙なんて厳しいルールが山ほどありますから、堅苦しいんだよ、だからダメなんだよ行政は、と言われるようなことを今後山ほどやらなければならなくなるんです。

だから振り切れるところで振り切っておくしかない。

私はこの動画を見た時に、とにかく若者に伝えたいんだという選挙管理委員をはじめとする都の職員達の強い思いを感じました。

それぐらい強く思えないと、あの動画はできない。

あれを公開するまでも色んな内部事情があったのではないかと思います。

炎上覚悟で若者の中に突進していった覚悟を感じて久し振りに清々しかったですし、嫉妬もしました。

 

動画よりも伝わるもの

あの手の動画を批判する人に限って以前、都が発表した東京五輪のボランティアスタッフの制服をダサいだのなんだの言うんです。

清く正しく真面目にやれば「ダサい」「堅い」「クソ真面目」とバカにして、バラエティ色豊かに柔軟にやれば「ふざけてるのか」「真面目にやれ」と怒り散らすような人のいちいちしていたら、いつまで経っても何一つ前進しないし、変わらない。

また、忘れてはいけないのは、一つのプロモーションで全てを変えることはできないという事実です。

例えば今回のようなネット動画もあくまで数あるプロモーションツールの一つであって、ネットで言えば様々なSNSがあり、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌のマス広告もあれば、イベントもあり、都が保有しているメディアもある。

なので、あらゆるツールを多角的に駆使しながら全体的に推し量っていくことで相乗的なスケール感を持ってはじめて大衆の脳裏に根付かせていけるわけですが、例えば、若者に対して「18歳から選挙権」をあえて、一つのツールだけで訴求するとしたら、私だったら、コピー広告を使います。

映像は、入れ込める情報量がどのツールよりもずば抜けていますが、そもそも「18歳から選挙権」というお役所的なテーマの動画を見ようとは基本的にほとんどの人が思いません

なので、再生してもらうまでが大変なんです。

だから今回都が狙った方法は正解だと思いますが、実際見込める効果としては気付きまでで、アクションにまで繋げさせれるかは、あの動画一つとして考えた時は、疑問符がつきますよね。

かと言ってあの動画のノリで後半ダラダラと「選挙とは」といった説明が入り込んでくるともう見てられない。

使えるツールがもし一つだけと仮定した場合、コピー広告の方が余白を持たせられるんです。

例えば今なら、舛添さんのような人物のシルエットイラストをバックに施し「選んだのは、あなただ」といったコピーを中央にドンと置く。

こう言われると、当時選挙権がなかった人は、「ふざけるな、俺は当時選びたくても選ぶことさえ出来なかったんだ」と思う。

でも今はあるから、じゃあ今回は行って選んでやる、と喚起させられる。

これは同時に、選挙権があっても投票に行かなかった人への注意喚起にもなる。

さらに、適材と思える人が一人もいないぞ、という白票を投じることも大切な一票である、というところまで辿り着く。

このように、考える余白を与えられるのがコピー広告の強さです。

動画のような、再生させる手間がなく、一発で飛び込んでいって、行動にまで繋げさせる。

この広告を、新聞や電車だけでなく、若者が必ず見るようなところに掲出していく。

渋谷のセンター街だろうと、雑誌だろうと、ネット広告だろうと、若者が目を落とすところに必ず出しておく。

これもかなり物議を醸すでしょうし、先日までトップだった舛添さんを皮肉るようなものを都が主導では出来ないこともわかりますが、コピーは他にも色々と考えられますし、もし一つだけしか使えないとしたら私ならコピーを使います。

批評する以上、自身の案も披露させて頂いたところで、今日はこれにて。

雨が続きますが、今宵も、良い週末を。

 

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