2016年11月25日

週末の北浦和公園がポケモンGO並に賑わっている理由

週末の北浦和公園がポケモンGO並に賑わっている理由

そうだ埼玉.com公式ライター :未衣子

 ポケモンGOの大流行によって、各地の公園にたくさんの人が集まる様子が珍しくなくなりました。

ところが、北浦和駅から歩いてすぐにある北浦和公園は、また別の理由でいつも賑わっているようです。

一体どうして、北浦和公園にはこんなに人が集まるのでしょうか?

 


アートを楽しむ人が集まる公園

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実はこの北浦和公園、埼玉県立近代美術館の目の前にある公園なのです。

お子さんからご年配の方まで、あらゆる年代の市民が、美術館を訪れたり公園で遊んだりする憩いの場となっています。

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そんな北浦和公園は、ふらっと足を運べばアートイベントをやっているのが魅力です。

とっておきの衣装を身に着けてダンスをする子どもたちの姿や……

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不思議なオブジェの中で演奏する人たちの姿を見られます。

広い空の下で聞く演奏は、気持が良いですね。

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園内の木々には、レインボーカラーの風車が飾りつけてあります。まるで花みたい!

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今の季節は、ちょうど紅葉が見られます。カラフルな風車とカラフルな木々のコラボレーションが、とってもきれいです!

この風車は11月27日まで展示されているそうですから、ぜひ現地へ足を運んで、生でお楽しみください。

 

 シャボン玉なのに彫刻?みんなで巨大シャボン玉を制作しよう

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この日の北浦和公園が賑わっていたのは、特別なアートイベントが催されていたのも理由のひとつです。

2016年11月11日から20日にかけて、『回遊美術館Ⅲ』という地域連携型の芸術祭が行われていました。

(主催:Saitama Muse Forum・あなたと どこでも アート実行委員会・埼玉県立近代美術館

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12日には、彫刻家でありシャボン玉研究所の所長・藤原昌樹さんのワークショップがあり、園内にはたくさんの人が集まりました。

ところで――ただ巨大なシャボン玉を飛ばすだけで、どこがアートなの?

小さい頃から当たり前のようにシャボン玉で遊んできた私たちの頭に、そんな疑問が浮かびます。

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すると、シャボン玉研究所の所長がメガホンを取りました。

みなさんは、シャボン玉研究所の研究員で、アーティストです。

今からみなさんに、シャボン玉を“制作”してもらいます。みなさんはアーティストですから、制作は周りの人と協力して行ってください。

大人も子どもも譲り合って、消える彫刻を制作しましょう。巨大なシャボン玉の、一瞬しか見られないきれいな色やかたちを、よく観察してくださいね。

――このひとことで、その場にいたみなさんの顔つきが変わりました

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これまでにシャボン玉で遊んだことがあっても、「シャボン玉を制作する」なんて考え方をしたことがあるでしょうか?

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見たことがないほど巨大なシャボン玉に、 子どもから大人まで、大きな口を開けて大興奮です!

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すぐに消えてしまうシャボン玉も、こうして不思議なかたちが次々と生まれる様子を観察すると、彫刻のように見えてきますよね。

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公園に集まったアーティストのみなさんは、和やかに制作を楽しんでいました。

小さいお子さんから大人まで、日常生活にアートが溶け込んだ時間を共有し、記憶に残る体験ができたのではないでしょうか?

この日がみなさんの、アートの入口になるといいですね!

藤原昌樹

シャボン玉研究所所長、立体作家(鉄)。2012年「シャボン玉研究所」を設立。関西を中心に数多くのワークショップを展開。大阪成蹊大学教育学部・芸術学部、同短期大学幼児教育学科非常勤講師。

ワークショップ「消える彫刻・巨大シャボン玉」

シャボン玉には言葉にできない魅力があり、消えるから次の発想と楽しみへ繋げられる。そんなシャボン玉に(巨大なカタチ)を加えた巨大シャボン玉を《消える彫刻》と定義づけして、芸術の観点を自然なカタチで体験できる《アートの入り口》をつくり、制作と鑑賞を楽しむワークショップを展開している。

 




箱に入った“におい”で感覚が研ぎ澄まされる

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一方、埼玉県立近代美術館の屋内では、におい探しのワークショップが開催されていました。

真剣に話を聞くみなさんの机の前に、怪しい金の箱が置いてありますね。

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なんと、机の上に高く積み上げられた箱の中には、においが入っているそうです!

これらはすべて、講師の井上尚子さんが北浦和西口銀座商店街のみなさんにご協力いただき、集めたものです。どのお店から取ってきたなんのにおいかを、2つのチームに分かれて探っていきます。

さっそく箱の引き出しを開けて、においをかぐと……

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「みたらし団子? いや、これは……」

嗅げばすぐに分かると思いきや、意外と分からないもので、みなさん苦戦していました。

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においの元を探すべく、教室を出て、北浦和西口銀座商店街を練り歩きます。

こちらのお米屋さんでは、米ぬかのにおいを嗅がせていただきました!

どのお店のにおいかな?これが思っていたより難しい。

でも、においという共通の感覚を頼りに、みるみるうちにチームのコミュニケーションが深まっていくのが分かります。

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「この箱ってなんのにおいだと思いますか?」

初対面のみなさんがまるで友達同士のように打ち解けて、会話が弾んでいました。いやー、においってすごい!

誰かと一緒に“におい”について考えることって、普段の生活だとあまり機会がないですよね。

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最後に井上さんが、正解を発表します。

みたらし団子のにおいだと思っていたものが、中華料理屋さんのしょうゆのにおいだったり。

焼きそばパンのにおいだと思っていたものが、洋食屋さんのデミグラスソースのにおいだったり……。間違いの回答が、また面白いんです!

私たちが普段、いかに視覚に頼っていたのかが明らかになって、目からうろこのワークショップでした。

井上尚子
匂いと記憶をテーマにした空間作品、ワークショップを制作。環境、文化、歴史を匂いから楽しむ「くんくんウォーク」を日本全国で開催。2016年、Villa Waldberta International Artist Residence(Munich)参加。2017年、Museum Villa Stuck in Munichで展覧会、WS開催予定。
記憶箱2016
「食=職=触」から商店街の人々、文化、環境を“匂いの世界”から紐解きます。各商店から切り取られた匂いの記憶の断片(ピース)が箱の中でその存在を静かに物語ります。散策しながら個々が集積した匂いの経験と記憶を他社と分かち合い、語らう言葉は無意識に自分の心を開いていきます。
ワークショップ協力店舗(敬称略・順不同)
北浦和西口銀座商店街、中華楼、横内酒店、自然派家族こめいち北浦和店、おかしのふじや、ファインズ、コスコジ、若松湯、吉野歯科、レストラン トミー、魚兼、イオン北浦和店

 

美術館にはいつもと違う週末が待っている!

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筆者はこの日、北浦和公園でたくさんの市民の方の笑顔を見ました。

みんなで集まって純粋になにかを楽しめる時間って、大人になると、なかなか見つからないものです。

でも、ちょっと美術館へ足を運べば、そこにいつもと違う1日が待っていたりするのですね! シャボン玉の彫刻を作ってアートの入口に立ったり、においを通してコミュニケーションを深めたり……。

これが、私が見つけた「北浦和公園にたくさん人が集まる秘密」!

たまには美術館へお出かけして、新しいことを体験したり考えごとをしたりしてみませんか?

 

そうだ埼玉美人×阿部美鈴 in 吉川公園(吉川市)

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  • 埼玉で文章を書くうさぎ。ゴーストライターとして生計を立てている。好きな埼玉は、鳥居観音、聖天宮、オートレストラン鉄剣タローなど。
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    埼玉県鴻巣市在住

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未衣子

埼玉で文章を書くうさぎ。ゴーストライターとして生計を立てている。好きな埼玉は、鳥居観音、聖天宮、オートレストラン鉄剣タロー、ご当地キャラのカパルなど。鴻巣市在住。



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  • 〒330-0061 埼玉県さいたま市浦和区常盤9丁目30 埼玉県さいたま市浦和区常盤9丁目30

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