【なんでさいたまで?】さいたまクリテリウムをどこよりも分かりやすく解説してみた
編集長 : 鷺谷政明
FIFAワールドカップ、オリンピックと並び世界三大スポーツイベントに数えられるツール・ド・フランスは、日本語で「フランス一周」を意味し、1903年から毎年フランスで7月に開催されている自転車プロロードレースです。
世界で最も多い観客動員数
1日1ステージ、合計21日間かけて、山やら町中やら色んなステージを走り、その総合タイムを競うわけですが、なんとその総距離は約3500km以上。
日本の本州一周で約4000kmなので、とんでもない距離を自転車で突っ走るわけです。
▲選手達の平均時速は時速約40km。ほぼ車。
出典 : http://img.cyclestyle.net/imgs/zoom/4906.jpg
日本人も活躍していて、現時点でのステージ日本人最上位は2009年第2ステージで記録した新城幸也選手の5位。
ツール・ド・フランスは日本ではちょっと馴染みが薄いんですが、コースに見に来る人達は約1200万人、TVで見る人は35億人とも言われ、サッカーワールドカップの最多観客動員数数は1994年の米国大会が359万人、北京オリンピックが約700万人。
なので、ツール・ド・フランスは、世界で最も多い観客動員数を誇るスポーツイベントと言われています。
また、それだけの大きなイベントなのにも関わらず4年に一度ではなく毎年行われているのも特徴ですが、なんと言ってもツール・ド・フランスと言えば、美しい景色。
ガイドブックには出てこないような小さな遺跡など、コース脇の建物、名所がふんだんに紹介されるのも魅力なんです。
▲モン・サン=ミシェル
出典 : http://img02.naturum.ne.jp/usr/kaikai10/ayano2011tdf06e-34.jpg
クリテリウムとは短いコースを何度も周回する自転車ロードレース
出典 : http://blogs.c.yimg.jp/res/blog-c1-0e/zousan4989/folder/1862191/81/69601181/img_2?1406583844
クリテリウムとは、短いコースを何度も周回する自転車ロードレースのこと。
ツール・ド・フランスの最終ステージはパリ市街を中心に回るクリテリウム形式のコース設定がされることが多く(ゴールはシャンゼリゼ大通り)、これだと、通常のロードレースとは違って、観客の前を選手が複数回通過し何度も応援できるのが特徴です。
史上初のツール・ド・フランスの名を冠したクリテリウムが2013年さいたま市で開催
史上初めてツール・ド・フランスの名を冠したクリテリウムの栄誉ある開催地として選ばれたのは、他でもない日本のさいたま市。
2013年10月26日に、第一回目となる「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」が開催されました!
出典 : http://cyclesports.jp/depot/img/depotDetail015497.jpeg
ツール・ド・フランスで活躍した8チームを代表する選手たちがふたたび集結し、日本を代表する選手たちとともに新たな闘いを繰り広げました。
ASO(ツール・ド・フランス主催者であるフランスのスポーツ・メディアグループ)のプロジェクト・マネージャー、クロード・ラハ氏は、このイベントを象徴的な意味合いで「(さいたまが)シャンゼリゼ大通りからつながっているツール・ド・フランスの第22ステージだ」と語っているそう。
シャンゼリゼ大通りから繋がるステージがさいたま市…。何だか恐れ多い。。
さいたま市でクリテリウムを行う理由→香川がうどん県なら埼玉は自転車県?
ではなぜそんなすごいスポーツイベントであるツール・ド・フランスが埼玉県で開催されたか。
実は埼玉県って、自転車普及率が全国一位だってこと知ってました?(2位 大阪、3位 東京、4位 京都、5位 千葉)
また、埼玉県には国内最大の自転車メーカー「ブリヂストンサイクル」の本社と主力工場がある他、自転車用ブレーキのトップメーカーや国内唯一のペダルメーカーなど自転車関連企業が集積している背景があるところから、埼玉県やさいたま市では「自転車王国」を前面に出した広報キャンペーンを行っているんです。
出典 : http://www.bike-plus.com/occkg3000000e62u-img/occkg3000000ev8y.jpg
「自転車発祥の地」「日本一長い川沿いのサイクリングロード」「自転車保有率全国ナンバーワン」「自転車ものづくり」など自転車と埼玉の深い関わりを背景とした「自転車王国さいたま」の魅力を全国に発信する観光広報キャンペーンが以前から行われていて、 こうした様々な活動の一環として、ツール・ド・フランスを誘致し、自転車レース「さいたまクリテリウム」が開催されたというわけです。
さいたまクリテリウムの開催概要
出典 : http://www.bike-plus.com/occkg3000000e62u-img/occkg3000000ev9x.jpg
さいたまスーパーアリーナでは11:20に開会式を開催し、アリーナ前を含む1周3.1kmをコースとして、完走後の総得点で順位を決めるポイントレース(8周)が13:00~13:35、第2回目を13:45~14:20に実施。(例年)
そして、全選手出場の最もエキサイティングなクリテリウムメインレース(20周)が15:00~16:20に行われます!
大会コースは新都心駅周辺を周回するので改札を抜ければすぐレース会場!
観戦は無料ですが、良い場所で見るなら少し早めに行った方がいいかも。
出典 : http://suburbia.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_d95/suburbia/131026-00.jpg?c=a11
この日は、親子で楽しめる自転車関連ブースや自転車安全教室、試乗会などの体験スペースがあったり、さいたま新都心けやきひろばでは「さいたまるしぇ in さいたまクリテリウム」が開催され、さいたま市内にある「食」をテーマにしたB級グルメや推奨土産品、スイーツのほか、フランス産の食材を使った飲食物の販売も行われてたりと、イベント当日はさいたま新都心付近がまるで別世界になりそう!
埼玉が自転車の町と言われてもちょっとまだピンと来ないかもしれませんが、ツール・ド・フランスからチェックしてみるといいかも?
埼玉ポーズを作ったクリエイティブ・ディレクター / SNS総フォロワー12万人 / 小説『ブルーハーツを聴かずに親父は死んだ』web連載中