カパルゆるキャラグランプリ逆転優勝を支えた6つの存在
ライター : Hikimata
埼玉県志木市のキャラクター「カパル」が、ゆるキャラグランプリ2018で逆転優勝を決めました。
カパルを志木市のキャラクターと言ってしまうと、市区町村の行政キャラと誤解されるので、(公財)志木市文化スポーツ振興公社のマスコットキャラクターの「カパル」と、最初に表記しておきます。
この記事を書かせていただきますのは、出版社に勤務するHikimataと申します。
カパル氏を追いかけて、11月17日大阪府東大阪市の花園中央公園に「ゆるキャラグランプリ2018」を取材に行って参りました。
カパル6種類のファン
筆者がカパルというキャラクターを面白いと思ったのは3〜4年ぐらい前でしょうか?
存在が面白かったのでTwitterでフォローして、空リプでカパル氏のことをつぶやいたら、すぐさまフォローされてびっくりしました。
カパル氏を追いかけ、SNSを見てみたり、志木市でのイベントや、ご当地キャラバンド「GCB47」のステージ、「CHARAMEL」のステージを取材させていただきました。
そこで理解できたのが、カパル氏の人気はだいたい6つのクラスタで成立しているということです。
- 地元の子供たちや親御さん、志木市民、近隣市民の方(志木や近隣市町村)
- SNS経由の特撮クラスタさん(全国)
- キャラ活を楽しむキャラ愛好家の方(全国)
- ふなっしー氏とCHARAMELのファンの方々(船橋&全国)
- 全国のご当地キャラクターと関係者の皆様(全国)
- カパラーと呼ばれるカパルファンの方々(全国)
志木市長の香川氏が埼玉新聞社のインタビューに答えて、⑥の「カパラー」さんの功績を挙げておられましたが、今回の「てっぺん」を実現させた原動力は、全国におられる「カパラー」さんの情熱が大きいと、筆者も思いました。
投票期間中、志木駅前でビラを配り、声をからして志木市民に投票を呼びかけていたのは、カパラーさんなのです(市の職員の方も応援で参加されおりましたが)。
ただ見ているだけだったら、それを“市”主体の取り組みとして眺めていたかも知れません。
スケッチブックをかかげて呼びかけていた方にお話を聞くと、志木市民の方ではありませんでした。
街頭でのメッセージは「志木市民の皆さん、ぜひカパルを推してくれ!」という呼びかけだったように思います。
ゆるキャラもカパルを応援
そして、11月17日の大阪府東大阪市の花園中央公園の「ゆるキャラグランプリ2018」会場でも、スタッフの少ない(公財)志木市文化スポーツ振興公社をフォローして、カパルを盛り上げていました。
そして、「カパルにてっぺんに行ってほしい」と応援しているのは、ファンだけではなく、当グランプリに参加しているほかのご当地キャラクターたちの中にもおられました。
つまり自分もグランプリに参加しているのに、カパル氏を推しているのです。これは、SNSでも把握しておりましたが、現地でのパフォーマンスを見て驚かされました。
今回、カパル氏がてっぺんをとったことで、「見たことない」「知らない」「誰?」といったコメントがTwitterでつぶやかれるでしょうし、テレビのコメンテーターも言うでしょう。
「でもあなたたち、そもそも興味なかったでしょ?」
なんて言うつもりはありません。世の中のビッグマイナーな存在は、たとえアリーナツアーを成功させたとしても、世間からはそう言われますから。
行かなきゃわからない、見なきゃわからない、踏み込まなければわからないことはたくさんあります。
クルマに興味がなければ、走っているクルマはコンパクトカーかミニバンかぐらいの判別しかできませんし、アイドルグループだって、興味がなければ誰が誰だかわかりません。
ご当地キャラクター界隈のこともそうです。
経済効果、地方再生という視点から、「ゆるキャラ」というキーワードで「オワコン」扱いする切り込みでは、誤解しか生まないですよね。
「地元をなんとかしよう」「市民に喜んでもらおう」と頑張るご当地キャラクター界隈の方々が、今回のマスコミの偏向報道でどれだけ心折られたか? を思うと忸怩たる思いです。
ご当地キャラクターというのは、その出生、目的、活動ということろで、キャラクターの数だけ正解があると思います。もちろん、その正解が何であるか?は仮説を立てて、関わっておられる皆さんがチャレンジしていらっしゃること。そして、それはトライアル&エラーを重ねて、ブラッシュアップされていくことなんだな、と思います。
ゆるキャラたちは競い合っていない
カパル氏を追いかけて、わかったことのひとつが、カパル氏が他のご当地キャラクターから愛されているということ、そしてカパル氏も他のご当地キャラクターを愛しているということ。
そして、今回、ゆるキャラグランプリ2018の会場(11月17日)で感じたのがご当地キャラクターたちが「競い合っていない」ということ。
地道に活動して、積み上げていこうと、各地域で連携して協力し合っていることが、キャラさんたちの絡みから伝わってきました。
そうだ埼玉.com編集長 鷺谷氏と
【そうだ埼玉】カパル×鷺谷政明(動画)
そして、個人的なことですが、ゆるキャラグランプリ2018の会場で歩いている(走っていたりする)キャラさんたちを見ていると、口元がゆるんでニヤニヤしている自分に気がつきました。
さすがに、筆者はオッサンなので飛びついたりしませんが、眺めているだけでなごみます。そして、自分が訪れたことのある土地のキャラクターがいたりすると、妙にテンションがあがることにも気づきました。
カパル氏から入りましたが、いろいろな切り口で「ご当地キャラっていいなぁ」と思いました。
世界キャラクターさみっとin羽生 2018
今週末、埼玉県羽生市では「世界キャラクターさみっとin羽生 2018」が開催されます。
これは「ゆるキャラグランプリ」とは趣旨も運営される方々も異なるイベントです。
「地域おこし」「まちおこし」に取り組む『ご当地キャラクター』が集まって、地域の魅力を発信し合うというもの。
いろいろな地域の魅力を再発見しつつ、ほっこりするために、プライベートで見に行こうと、ゆるキャラグランプリ2018の会場で翌週の予定を決めました。
カパル氏が仲間のキャラクターたちに“振る舞いキュウリ”する姿を、ニヤニヤしながら眺めたいと思います。
カッパのカリスマ!志木市のゆるキャラ「カパル」がネットで人気沸騰中?!