川越市は幸福度が日本一!?さいたま市は24位、越谷市・川口市は…
公式ライター : シオ・コージ
このほどブランド総合研究所が、全国の政令指定都市、中核市、県庁所在市の83市を対象とした、幸福度や定住意欲度などに関する地域の持続性を明らかにする「市版SDGs調査2020」を実施した結果、なんとわが埼玉県の川越市が全国1位の栄冠に輝いた。
間違えないでいただきたいが、埼玉県内で1番ではない。
全国で1番だ。
思わず目を疑った。
県民愛の低さとか、ネガティブなランキングだったら常に上位に入ってるのに…
そんなに川越市民は幸せなのか? うらやましいぞ川越市!
SDGsってなんだ!?
この調査は「持続可能な開発目標(SDGs)」の目標項目にそって、地域に住む人々の「幸福度」「満足度」「愛着度」「定住意欲度」などを数値化、その平均を「SDGs指数」として割り出したもの。
ちょっと聞くと難しそうだが、要は日々の暮らしにどれだけ満足か、ということ。
詳細な分析については同研究所の「地域ブランドNEWS 」を見ていただくことにして、ともかくわが埼玉県の川越市が全国一に輝いたことは素晴らしい。
このコーナーでは、愛ある地元ディスりをモットーとしているが、この結果にはディスる余地もございません…。
気になる「幸福な町」ベスト5は?
ちなみに、川越市に次いでSDGs指数の高い自治体としてベスト5にランクインしているのは、前田利家のお膝元、加賀百万石をほこる石川県金沢市。
出典 : ブランド総合研究所
川越市と金沢市は、わずか2ポイント差という接戦であった。
3位と4位は同じ兵庫県の西宮市と明石市が並んでランクイン。
5位は同列で福岡県福岡市、愛知県豊橋市、北海道の札幌市 といった顔ぶれ。
いずれ劣らぬ主要な地方都市ぞろいで、納得のランキングではある。
越谷市や川口市の幸せ
「川越市は、交通の利便性や、地域経済が活発であることがSDGs指数のUPにつながったのでは」
と同研究所は分析している。
交通の利便性や経済の活発さでは、県庁所在地であるさいたま市のほうが勝っているのではと思われるが、以外にも今回の調査でさいたま市は24位とやや苦戦。
大都市はそれなりに競争も激しくストレスも高いのだろうか。
さらに、わが埼玉県からは、越谷市と川口市がそろって60位にランクインしている。
越谷市と川口市、このふたつの街の幸福も考えてみる。
越谷はやはり買い物天国、イオンレイクタウンが市内にあることだろうか。
川口市民の幸福となると、東京から近いこと?
越谷市、川口市にお住まいのみなさんからも、ぜひ教えてほしい。
街に住む幸福とか誇りとか
あらためて、川越市が県庁所在地のさいたま市を飛びこえて、幸福度全国一に輝いた理由を考えてみる。
川越市の最大の特色、それは、蔵の街に代表される県内屈指の観光都市、大勢の人が外部から訪れる街という点だ。
自分たちの住む街を観るために遠くから人々が集まってくる。
自分たちの街は多くの人から注目の視線を浴びている……そう思えることは住む人にとって大きなプライドとなるだろう。
便利なこと、栄えていることだけがその町のメリットではない。
そこに住んでいる、というだけで誇らしい気持ちを持つことができる、いってみればブランド性の高さみたいなものが地域に求められる。
それは、埼玉県にいちばん足りないものかもしれない。
なので埼玉県民は「地元には何もないこと」をウリにするという、屈折した心情を抱えている。
昨年の映画『翔んで埼玉』のヒットは、県民にしばらく忘れていた「誇り」を取り戻させたのではないだろうか。
脚光をあびる、自分の存在が受け入れられることは、大きな自己肯定感につながるのだ。
幸せの形は人それぞれ違う。
だったら他人と比較するよりも、自分が現状、言い換えればいま暮らしている場所に十分満足し、幸福を感じられることが大切だろう。
地元への愛着度を取り戻すヒントがここにあるような気がする。
県民のみなさんは、どう思うだろうか。
時代が追いついたか…住みたい街ランキング2019ついに埼玉がベスト5入り
サイタマの片隅に生えた雑草ライター。県東部の地域フリーペーパーを中心に執筆。得意ジャンルは本、映画、音楽などですが、書く場所がなくてもっぱら個人ブログで発表。春日部市在住。