クマ注意…?標高290m“埼玉県の富士山”は想像以上に過酷だった【間野富士山】
そうだ埼玉.com公式ライター : Anna79
埼玉県にそびえる「富士山」
富士山と言えば、静岡県と山梨県にまたがる日本最高峰の山。
その富士山が、埼玉県にもあるらしい。
それは埼玉県飯能市にある標高290mの間野富士山。
そんな情報を得て、実際に行ってみました。
標高290mと聞いて、「ちょっとしたピクニックくらいかな」という軽い気持ちで行くことを決めましたが、まさかあんな大変なことになるとは思いませんでした…
入口はまさに「行き止まり」
事前にネット上で調べるも、あまりたくさんの情報は出てきません。
とりあえず、「飯能市の富士浅間神社に登山口がある」「標高は290m」という情報だけを得て、現地へ向かいます。
飯能駅から車で約20分、果てしなく広がる竹林の向かいに、富士浅間神社がありました。
人気のない神社はかなり趣があり、真昼でもちょっと怖い雰囲気です。
入り口には山頂までの地図がありますが、思ったよりもざっくりしていて一抹の不安がよぎります。
お参りをしてから登山口を探すもなかなか見つからず、神主さんなどの姿もないため、誰かに聞くことも出来ません。
どうしようかと迷っていると、ふと、この看板を見つけました。
えっ。ここを登って行くの…?
登山口と書かれてはいますが、予想と大きく異なります。
普段の感覚でいうと、行き止まり。
かろうじて階段になっている木片はあるものの、その急こう配ぶりに言葉を失いました。
クマ出没注意の看板が…
登山口の洗礼を何とか乗り越え、予想の倍ほど傾斜がある道を黙々と進みます。
道と行っても、高尾山という観光地化された山しか知らない私にとっては、けもの道にしか思えません。
特に整備はされていないので、一歩間違えれば転がり落ちそうな危険を抱えながら歩きます。
さらにはそんな慎重な歩みを阻止するかの如く、ビックサイズの様々な虫たちが顔周りを飛び回ります。
なんとか道なき道を進みづけると、ある看板を見つけました。
確かに熊の一匹や二匹いそうな山だな…そしてこの看板もはがれかかってるし…と、さらに不安を抱きながら歩みを進めました。
天然記念物を横目に無事登頂!
道はさらに険しくなり、手すりがない幅1m弱の道や、雷で倒れたのであろう大木が遮る道を通ると、「滝ノ入 タブの木」という名の木にたどり着きます。
これは樹齢年齢が推定700年で、埼玉県が天然記念物に指定している大木です。
急こう配に体力を削られていたせいもあり、かなり神々しい印象を受けました。
このタブの木を過ぎしばらく歩くと、とうとう頂上にたどり着きます。
思ったよりあっさりした登頂の証!
振り返ってみれば30分ほどで頂上までたどり着きましたが、なんだかその倍くらい歩いた気がします。
頂上には祠がありお賽銭を入れられますが、人が出入りしている様子はなく、果たしてこれが回収されることはあるのだろうかという疑問が消えません。
その後恐々と行きと同じルートで下山し、無事富士浅間神社まで戻れました。
ところで、間野富士山って地図に出ていないんですよね。
地理院の地図で調べても該当する山のところに、名前は載っていません。。
そもそも標高290mの山って、山って呼ばれないのでしょうか。。
でも、日本一低い山と言われる宮城県の日和三山は標高3mだし。
ここを間野富士山と称してるのは、山頂に立てられた頼りないこの看板だけです。
この看板がなくなったら瞬間から、この山は名無し山になってしまうのでしょうか。
登る価値は、ある!
たまたま「埼玉県にも富士山がある」という情報を聞きつけ、軽い気持ちで行ってみた今回の体験。
振り返れば、予想していたよりも大変でした。
山といっても「緑の多い坂道」くらいを想像していた私の甘さもありますが、まさか一歩踏み外せば転げ落ちてただではすまなさそうな道を行くとは思っていませんでした。
ただ、実際に登ってみた今、この山に登る価値はあると思います。
というものまず、埼玉の中でも都内に近い場所に住んでいると自然と触れ合う機会もなく、こんなに緑に囲まれたのは久々で気持ちがよかったです。
また、道中はなかなかのスリルがあるため、登り終わった後の嬉しさもひとしおです。
賞味1時間弱でこれだけの達成感を得られることもなかなかないと思うので、お時間のある方は一度訪れてみてください。
埼玉県飯能市にムーミン谷を再現したスゴイ公園があるって知ってた?
ムーミンキター!2017年ムーミンのテーマパークが埼玉県飯能市にオープン!
この記事が気に入ったらいいね!しよう
そうだ埼玉.comの最新情報をお届けします。
東京で生まれ、一瞬神奈川に住み、千葉で育ち、現在埼玉に住んでいます。グルメ情報やイベント、美容に関する、埼玉ならではの記事を皆さんにお届けします!埼玉県草加市在住