埼玉の偉人渋沢栄一を描く大河ドラマ「青天を衝け」気になる初回の視聴率と評判は
公式ライター : シオ・コージ
今回のNHK大河ドラマの主役は埼玉の偉人、あの渋沢栄一。
ドラマのタイトルは「青天を衝け」。
主人公の渋沢栄一に吉沢亮、徳川慶喜に草彅剛など、キャスティングもイケメンぞろいの豪華な顔ぶれ。
さる2月14日、その第1回が放送されました。
初回視聴率は20%と、まずまずのスタートを切ったようです。
「青天を衝け」ネット上の評判は
渋沢栄一像(写真提供・深谷市)
物語は江戸時代末期、武蔵国血洗島(現在の埼玉県深谷市)の藍玉づくりを家業とする農家に生まれた栄一が、やがて「日本資本主義の父」へと成長していく過程を描いていく。
渋沢栄一の成長物語と並行し、ドラマでは草彅演じる徳川慶喜の物語も同時進行で描かれる。
初回放送直後、ツィッター上ではその草彅の演技や立ち居振る舞いに「イメージぴったり」など好意的な意見が寄せられた。
他にも、徳川斉昭役の竹中直人も「本人そっくり」と高い評価が集まり、出だしは好調といえそうだ。
ちなみに慶喜を演じる草彅は、埼玉県春日部市の出身。
栄一の母親・ゑいを演じる和久井映見も川口市の出身だ。
これら埼玉出身のレギュラー陣のほか、今後のゲスト出演者にも埼玉県人が多く起用される可能性があり、期待したい。
埼玉の新たな名産なるか?藍玉とは
渋沢栄一の生家、中の家(写真提供・深谷市)
栄一の家では「藍玉」づくりを家業としている。
藍玉とは、藍という植物の葉を発酵・熟成して固めた染料の一種とのこと。藍染めの材料として使われていたようだ、
この藍玉、埼玉県内では羽生や栗橋にかけての利根川流域でもさかんに生産されていたという事実がある。
ドラマで紹介されたのをきっかけに、あらたな埼玉の名物として脚光を浴びるかもしれない。
藍玉は、アメリカで言えばブルージーンズの染料にあたるもの。
今回慶喜を演じる草彅も、熱狂的なジーンズマニアとして知られており、こんなところにも意外なつながりを感じさせる。
「青天を衝け」をディスる
幸先よいスタートを切った今回の大河ドラマだが、当サイトは埼玉を斜め上から見つめるメディアという性格上、多少ムリしてでもディスらないわけにはいきません。
まずタイトル。「青天を衝け」の「衝け」の漢字が読みにくい。
さらにネットでは「青天」を「晴天」と書き間違えている書き込みも続出しているようだ。
たしかに青い空は晴れた空にちがいないのだが。若い世代は漢字にヨワいということを制作者はキモに銘じてほしい。
また、主人公の育った血洗島という地名が残酷すぎる。
かくべつこの地で合戦があったとか血なまぐさいいわれがあるわけではなく、土地に伝わる伝説などが地名のもとになっているようだ。
さらに、イケメンばかり登場しすぎ。渋沢翁はたしかに愛人も多くモテモテの人だったが、吉沢亮とは似ても似つかない。
草彅の慶喜もたしかに颯爽とした姿だ。しかし「青天を衝け」だけの問題ではないが、最近の若い役者は時代劇のヅラが似合わない。
顔面の骨格からしてむかしの日本人とぜんぜんちがうのだ。
ついでにいえば体型も大違い。当時の人々がこんなに均整がとれているわけがない。幕末・明治の日本男児ならやはり胴長短足体型だ!
……以上、しょーもない突っ込みばかり入れてしまったが、それほどまでに今回の大河はケチのつけようがない、ディスりようがないという証しだろう。
深谷市に大河ドラマ館誕生
渋沢栄一の地元・深谷市には、以前から渋沢栄一をたたえる記念館があり、そうだ埼玉.comでも紹介したが、
2019年12月26日
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このたび「青天を衝け」放映開始とタイミングを合わせ、あらたに「深谷大河ドラマ館」もオープンした。
展示室には渋沢翁の生家が再現され、ドラマの出演者が使用した衣装や小道具、例の藍玉も展示されている。
別室では、ドラマのメイキング映像も見られるとのこと。ファンは必見だ。
ドラマの進行に合わせ、館内の模様替えも何度もおこなわれるそうで、かなり意欲を感じさせる。リピーターも続出しそうだ。
年中無休、午前9時から午後5時まで。入場料は大人800円小中高生400円。来年1月までの開館予定だ。
関連施設もオープンし、これからの展開が楽しみな「青天を衝け」。
一昨年の映画「翔んで埼玉」ヒットにつづき、メディア上でふたたび埼玉県に風を吹かせてほしい。
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サイタマの片隅に生えた雑草ライター。県東部の地域フリーペーパーを中心に執筆。得意ジャンルは本、映画、音楽などですが、書く場所がなくてもっぱら個人ブログで発表。春日部市在住。