ケンミンショー埼玉東西分割!県民が考える都会と田舎の境界線とは
ライター : シオ・コージ
またもやテレビで埼玉がいじられている。
みのもんたさんと久本雅美さんが司会を勤め、毎回ゲストタレントがそれぞれの出身県について語り合う、日テレ系の『秘密のケンミンSHOW』。
お正月にオンエアされた4時間スペシャルで、衝撃の調査結果が公表された。
埼玉県の魅力度ランキングは43位
出典 : http://tiiki.jp/news/05_research/survey2018/4127.html
なんと、ブランド研究所による県の魅力度ランキングで、埼玉県は下から数えたほうが早い43位。
ライバルの千葉県(16位)と大きく差をつけられたうえ、栃木(44位)、群馬(42位)、茨城(47位)の北関東三兄弟に囲まれる形となってしまったのだ。
うーん、群馬に追い越されてしまったとは……
僕としては妥当な順位かなとも思うが、VTRに登場した浦和の居酒屋のサラリーマンたちは、この結果に大きくショックを受けていた。
都市部で暮らすサラリーマン層は、自分たちの地元は北関東より上だとタカをくくっていたようだ。
奢れるものは久しからず……
この残念な結果に同情したのか、 スタジオでも北関東出身のタレントたちから「埼玉が43位なんて低すぎる」と擁護する声が出ていた。
ライバル千葉県のタレントからも「がんばってほしい」とエールがとぶ。
みなさまのお情けにすがる埼玉県。
ますますミジメすぎる。
ネガティブキャンペーン
埼玉低迷の原因はやはり県民の「地元愛の低さ」に集約されるようだ。
番組でもレギュラー陣の土田晃之さんによる埼玉ディスリが槍玉にあげられた。
旧大宮市出身の土田さんは、これまでも番組で
「埼玉の県北は群馬県にくれてやってもいい」
「埼玉をまっぷたつにしてもいい」
などの辛口コメントを連発。ま、これもある種のネガティブキャンペーンだろうが。
土田さんと同意見の県民も少なくないようで、VTRでは「埼玉県は西と東で大きくちがう」「西のほうへ行くと鉄道がみんな無人駅」などの声があがっていた。
そして話は、埼玉の東西分割論争へと発展。
イナカと都会どこから分ける?
VTRでは、街ゆく一般県民に埼玉県の市町村図を見せ、どこから分割した方がいいかアンケートをおこなった。
ほとんどの県民が春日部から大宮、川越、所沢にかけて線を引き「この線から東側は都会、西側は田舎」と回答。
誰に聞いてもそのラインは驚くほど似通っていた。
番組を見ていた筆者も、この分割ラインにはほぼ納得で、VTRの声にもあったように、これを「県民の総意」と考えてよさそうだ。
このライン、首都圏の大動脈である国道16号線のルートとほぼ一致する。
どうやら埼玉は東西というより、国道16号線で分割されているようだ。
土田さんが分析してみせたように、16号線から上の部分は、昔から先祖代々住んでいる人々、下の方は最近移り住んできた新住民、に住み分けされているのだろう。
そして東西が対立する内戦状態に
東側の県民が
「東と西で、オシャレかそうでないか分かれる」
「大宮・浦和の周辺だけなら埼玉はトップクラス」
と豪語すれば、イナカ呼ばわりされた西側も負けずに、
「こっちこそが本当の埼玉」
「西側だけで新しい県、もっとカッコイイ県をつくる」
と反発。ネギの名産、深谷の農家さんからはとどめの一言、
「ネギの出荷を止めるぞ!」。
この内戦、東京と北関東の代理戦争という見方ができないでもない。
ケンミンよ、目をさませ!本当の敵は別にいるのだぞ!
元こりん星人「埼玉のタレントは目つきが悪い!」
元こりん星人で、いまは千葉県人の小倉優子さんは、大宮出身の土田晃之さん、上尾出身の的場浩司さんを前に
「埼玉のタレントさんて目つきが悪くないですか?」
と発言。
これには二人ともムッとした様子で、ドスをきかせて小倉をにらみつける表情が大写しとなり。
まさに彼女のコメントを裏づける形となってしまった。
面積が広く、市町村の数も多い埼玉県は、都会と田舎の両方のよさを持ち合わせているともいわれている。
東と西のどちらが上かを競うのではなく、双方の魅力をうまく生かして、次回のランキングでは上位をめざしたい。
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サイタマの片隅に生えた雑草ライター。県東部の地域フリーペーパーを中心に執筆。得意ジャンルは本、映画、音楽などですが、書く場所がなくてもっぱら個人ブログで発表。春日部市在住。