川越市が支援してくれる「くらびとファンディング」って知ってる?
そうだ埼玉.com公式ライター : 富築
2017年春、川越市に「くらびとファンディング」事業が設立されました。
特に大きな告知もなく、ひっそりといつの間にか設立されていたので、「川越市民だけど知らなかった!」という方も多いのではないでしょうか。
くらびとファンディングとは
くらびとファンディングは、「蔵のまち」川越の地域活性化につながるようなクラウドファンディングのプロジェクトを、川越市が支援する取り組みです。
※クラウドファンディング…個人や企業、団体などがインターネットを介して、不特定多数の個人から少額の資金を募るシステムのこと。資金は、寄付や商品の購入、投資といった形で調達する
この事業には地方創生推進交付金が活用されています。
主な取り組み内容は次の2つ。
1. プロジェクト情報の集約
様々なクラウドファンディングサイトにバラバラに掲載されているプロジェクトの情報を、「くらびとファンディングポータルサイト」にまとめ直します。
ポータルサイトの運営者は、NPO法人カワゴエ・マス・メディア。
掲載料は無料です。
また、プロジェクトの掲載と同時にインタビュー記事も公開。
川越市民や川越に関心のある人(投資してくれる可能性の高い人たち)向けにアプローチする記事構成なので、プロジェクトの成功率アップが期待できます。
2. 手数料補助
クラウドファンディングサイトを利用する際にかかった手数料の一部に、補助金が支給されます。
支給額は手数料の1/2で、最大10万円まで。
クラウドファンディングが成立した場合のみ支給されます。
対象者は、川越市在住の個人または、所在地が川越市内にある団体・企業のみです。
また、「川越市内の地域活性化につながるプロジェクトであること」など、他にも様々な支給要件があるので、詳細は川越市地域創生課へお問い合わせください。
【実例】長年シャッターが閉まったままだった長屋をリノベーション
私が子どもの頃でしょうか。
川越市のメインストリートから1本路地を入ったところ(連雀町交差点の付近)に、長い間ずっとシャッターが閉まったままになっている何とも寂れた長屋があったんです。
家守会社「株式会社80%(エイティーパーセント)」は、この長屋をリノベーションして、地域活性化を担ってくれるテナントへサブリース(転貸、又貸し)する活動に踏み切りました。
その際、「行政にはできるだけ頼らず、民間の立場で『自立』して事業を行いたい」という想いから、クラウドファンディングでの資金調達を考えたそうです。
クラウドファンディングは、17年5月24日に目標額60万円でスタートし、6月7日に目標を達成しました。
その後、シャッター補修費など不足分の充当として、目標額を100万円に再設定。
最終的には104万2000円の支援が集まりました。
リノベーション後は、コッペパンとコーヒーのお店「glin coffee」と、日本酒とやさい中心のバル「すずのや」のテナントが入っています。
私もよくお店に足を運びますが、どちらのお店も内装がとてもお洒落。
ついこの間までボロボロの長屋だったとは思えないくらいに変身していました。
現在(2017年8月~9月)募集中のプロジェクト
「武蔵野の落ち葉堆肥農法」を題材とした映画の公開資金を募集しています。
「落ち葉堆肥農法」は、川越市・所沢市・ふじみ野市・三芳町で江戸時代から行われてきた伝統的農法で、 17年3月14日に日本農業遺産に認定されました。
記録映画監督・原村政樹氏は、「武蔵野の伝統農法や四季を映像として記録すること、そして家族や仕事、地域、私たちを取り巻く自然環境について、考え直すきっかけとなるような映画を創りたい」と語っています。
日本ではまだまだ普及しているとは言い難いクラウドファンディングサービス。
しかし、支援を受け取るお返しとしてサービスや製品を提供できることから、新しいマーケティングの場として利用する人も増えてきています。
「川越に貢献する事業を考えているんだけど、資金の調達法で悩んでいる」という方は、クラウドファンディングや「くらびとファンディング」の利用を考えてみてはいかがでしょうか。
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美味しいモノ探しが大好きな主婦兼webライター。趣味は川越市内の散策とイラスト描き。川越市在住。