埼玉県民なら正月の遊びは「彩の国21世紀郷土かるた」で決まりだネ!
ライター : シオ・コージ
何はともあれ2019年。新しい年が明けました。
写真は筑波山から見た初日の出。埼玉から浮気して茨城へ行ってしまったが、筑波山は埼玉県民にとって気軽に登れる山のひとつ。
さて、正月ぐらいは日ごろのダサイタマへの恨みつらみを、いったん忘れてみよう。
童心にかえって昔なつかしい遊びに興じてみてはいかがだろうか。
由緒ただしきお正月の遊びといえば、凧揚げ、羽根つき、コマまわし……
彩の国21世紀郷土かるた
外へ出るのが大きらいなインドア派には、カルタとりがオススメです。
今回は、埼玉県民ならかならず手にとって遊んでいただきたい「彩の国21世紀郷土かるた」をご紹介しましょう。
県知事も推薦
「彩の国21世紀郷土かるた」は製作・著作が埼玉県教育委員会、発行が埼玉県子ども改育成連絡協議会。
「楽しく遊びながら、郷土を愛し、郷土のために力を出し合える県民になってほしい」という主旨のもと、教育目的としての利用を想定して作られている。
「勝敗にこだわらず、ルールを守って礼儀正しく仲よく遊びましょう」という、ややお説教めいた注意書きも、健全な青少年を育成するためだろう。上田清司県知事も推薦のお言葉を寄せている。
ちなみにこのかるた、読み札の文句や絵札の絵も県内の小中学生の手になるものらしい。かるたづくりをとおして、子どもたちも地域社会への理解を深めたのではないだろうか。
キビしい選考が…
かるたの札は46種類しかないのに対し、埼玉県の市町村の数は2018年10月の時点で63を数えている。
かるたが製作された平成18年は、現在ほど市町村合併が進んでいなかったので、その数はいまより多かったにちがいない。
理想をいえば各市町村から平等にひとつずつ名物をセレクト、といきたいところだ。しかし残念ながら、かるたの札には限りがある。選から漏れて涙をのんだ自治体も多かったにちがいない。
彩の国かるたのツッコミどころ
では、肝心な内容のほうを見てみよう。
セットに同梱されたイラストマップには、かるたで読み上げられた風物が紹介されている。
歴史や人物、豊かな自然といった定番ネタはもちろん、さいたま新都心やスタジアムのような新らしめのものまで、ざっと見たかぎりでは、ほぼ県内の名物をソツなくカバーしている印象だ。
無論、いくつかツッコミどころもないではない。
ちょっと不公平?
行田だけでさきたま古墳と古代蓮の2つを取り上げ、秩父ではミューズパークと秩父音頭、秩父事件の3つもランクインしているのは不公平ではないか。
前述したようにひとつも取り上げられていないランキング圏外の市町村もあるのだから。
自治体格差…?
狭山丘陵の名物としてトトロの森をとりあげているのなら、鷲宮神社を紹介した札ではぜひとも「らきすた」にふれてほしかった、
それをいうなら春日部で「クレヨンしんちゃん」も入れなくては……
しかしこれでは全体にアニメ色が強くなってしまい、本来の教育目的から外れてしまうだろう。
複数の名物がランクインしている市町村に対して、影が薄いランキング圏外の市町村。
こんなところにも自治体格差の問題が顔をのぞかせているような気がする。
……などと、純真な子どもたちが一生懸命考えたかるたに、よけいな茶々を入れている私。
ふと我にかえり「ああ、イヤなオトナになってしまったなー」と自己嫌悪にとらわれてしまう。
そうだ埼玉杯かるた大会を!
そうだ埼玉.comは基本的に、地元いじりを楽しむサイトにはちがいないが、無理やりツッコミどころを探すのも大人げないでしょう。
正月ぐらいは友だち同士で集まって、彩の国21世紀郷土かるたで無心に遊んでみたい。
あ、オレには一緒にカルタ遊びするような友だちなんかいなかったっけ。
来年の正月あたり、そうだ埼玉主催で県民対抗かるた大会なんていかがでしょう?
などどバカなことを言いつつ、新しい年、2019年もよろしくお願いいたします。
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サイタマの片隅に生えた雑草ライター。県東部の地域フリーペーパーを中心に執筆。得意ジャンルは本、映画、音楽などですが、書く場所がなくてもっぱら個人ブログで発表。春日部市在住。