となりのトトロは「所沢にいるとなりのおばけ」を縮めたタイトルだった
編集長 : 鷺谷政明
1988年に公開された『となりのトトロ』。
日本を代表する国民的アニメともいえる本作品は、昭和30年代の日本を舞台に描かれたファンタジー作品です。
となりのトトロの舞台が埼玉県の所沢市であるということはご周知の通りだと思いますが、当初のタイトルまでは知らない人も多いのでは。
となりのトトロの舞台
となりのトトロの舞台として、ファンたちが聖地巡礼に訪れる場所はいくつかあります。
狭山丘陵
出典 : JapanTravel
埼玉県所沢市・入間市、そして、東京都東村山市・東大和市・武蔵村山市・西多摩郡瑞穂町の、5市1町に跨っている非常に広大な丘陵。
東西約11㎞、南北約4㎞、面積約3500ha。西武ドーム(メットライフドーム)も、この狭山丘陵の中にあります。
八国山緑地
出典 :レスコハウスブログ
狭山丘陵の東に位置する八国山緑地から見える新山手病院は、作中で登場する「七国山病院」のモデルになったと言われています。
サツキとメイの家
出典 : 愛地球博
2005年日本国際博覧会「愛知万博」でもっとも人気の高かったパビリオンがこの、サツキとメイの家。
セットとして再現されているわけではなく、本当に「住める家」として作られており、万博閉会後も愛知県が引き取り、現在でもチケットを購入し、観覧することが可能です。
他にも、大分県のトトロのバス停や、山形県のトトロの木などもありますが、主にファンが訪れる聖地とされてるのはこの3つが主要のようです。
『となりのトトロ』の由来
『となりのトトロ』は、当初、「所沢にいるとなりのおばけ」というタイトルだったといいます。
宮さんという人は、元を正すと、東京のど真ん中で生まれ育ったいわゆる“街っ子”だ。それが結婚を機に、所沢に居を定める。いまから50年くらい前の話だ。そして、家の近くを散策するうちに思いついたのがあの『となりのトトロ』だった。それが証拠に、最初のタイトルは『所沢にいるとなりのおばけ』で、それが縮んで『となりのトトロ』になった。
これは、スタジオジブリのプロデューサーである鈴木敏夫さんの文です。
この文は、先月発売された『トトロの生まれたところ』のはじめに記載されている一文です。
また、後半ではこんな一文も。
散歩の途中で、宮さんが洩らした。「所沢に住んでいなければ『トトロ』は生まれなかった」
この本は、宮崎朱美さんのスケッチ日記や、宮崎駿さんの所沢への今の想いを語ったインタビューなどが収録されています。
宮崎朱美さんとは、もちろん、東映時代の宮崎駿さんの元同僚でありアニメーターである、宮崎駿さんの奥様。
初夏に向けて、『トトロの生まれたところ』を手に、所沢さんぽに出かけてみるのもいいかも。
あの漫画家も所沢に
宮崎駿さんが所沢で「となりの所沢のおばけ」の着想を得ていたころ、新潟から一人の若者が所沢市に移り住み、所沢を舞台に、ある作品を世に送り出します。
それが、『翔んで埼玉』。
魔夜峰央さんのこの漫画は2015年に復刻され、現在62万部という大ヒットとなりました。
2019年にはGACKTさん、二階堂ふみさん主演で、映画化が決定しています。
所沢は、埼玉を舞台にした作品が生まれやすい土地なのでしょうか。
この2つ、全くベクトル違うけど…
なんでこんな漫画描いたのよ!「翔んで埼玉」作者に県民が突撃取材!前編
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埼玉ポーズを作ったクリエイティブ・ディレクター / SNS総フォロワー12万人 / 小説『ブルーハーツを聴かずに親父は死んだ』web連載中