全国から注文がくる上尾市の花屋「花のモナミ」の秘密
ライター:なかむらあい
上尾市は、埼玉の人間であれば地名は知っていると思うのですが、私の場合、電車や車で通り過ぎることはあっても、降り立つことがありませんでした。
実はこの上尾市で、SNSに力を入れながら、お客さんが喜ぶ工夫をして、全国から注文が入る個人経営の花屋さんがあると聞き、その秘密を探るため訪れてみることにしました。
上尾市「花のモナミ」へ潜入取材
上尾市は、私の住む武蔵浦和より30分(大宮よりJR線で9分)と、意外に近いことがわかりました。
そして駅を降りると、上尾駅は思っていたより大きく、東口を出ると…
大きな商業施設があり、昼間でも人通りが多い駅前。
さいたま市に住む私は、意外に栄えていることに驚きを隠せません。
「花のモナミ」は、上尾駅東口から徒歩1分の場所。
アリコベール(商業施設)1階に入っているので、ここから(2階に位置する)1階に降りて、グルっとアリコベール沿いを回り込み、向かいます。
「花のモナミ」社長に聞いてみた
ありました!
店頭やお店の前にはお花が並んでいます。
さっそく取材相手の横山泰史さん(花のモナミの社長)を探してキョロキョロしていると…
きたーーーー!
な、何?なんか眩しい好青年っぽい、感じが良いとしか言いようのないオーラがただよっています。
さっそく、ランチをしながら横山さんへ取材をさせてもらうことに。
メニューを見ているこの人を眺めながらも、好青年オーラを崩さないこの人の不思議について考えてみる。
私にはない、人あたりの良さや、誰から見ても高感度の高い振る舞いは、やっぱり思考(暗いかどうか?)の違いでしょうか?
基本ネガティブな私は、斜めからの角度で、人の心を探りたくなります。
しかしその斜め視点でネガティブ思考の私の追求も、早々に挫折。
やっぱり横山さんの思考(暗くない)が前向きだからでしょう。
横山さんはお酒が好きなので、しょっちゅう酔っ払っちゃう自分を「完璧じゃないので」と言い切る好青年っぷりです。
しつこいですが、本物(本人)もこんな感じの清潔感のある好青年っぽいオーラ(40代ですけど)です。
日持ちする花の資格を取得
横山さんが『花のモナミ』の経営を引き継いでから、積極的に取り入れたことは、花の日持ちを長くする工夫なんだとか。
埼玉県で初めて「花き日持ち品質管理認証制度」という資格を取得し、長く楽しめるお花を提供して、お客さんに喜んでもらおうという考えです。
ーー一般的には、自宅の花が長く持つと、お花屋さんとしてはお店に来てもらえる数が減るので利益が減ると考えがちですが?
横山「そうなんですよね。回転が早いほうが売り上げが良くなるというのが昔からの花屋さん。でもね、花もちが良いと”あそこにはいい花がある”とお客さん同士で広がり、結果としていろんなお客さんがきてくれるようになったんです」
「花のモナミ」自慢のお花の冷蔵庫。お客さんからきれいに見えるように、花の陳列する高さもそれぞれ微妙に調整して気を使って配置。
SNS発信で全国から注文も増えた
ーーお客さんが増えると言えば、FacebookやTwitterなどのSNSをやっていてお客さんが増えたと聞いたんですけど。
横山「SNSで発信している花屋はまだあまり無いから、周りの人からは『よくやっているよね』と言われることが多いです。今まで花屋は受け身の商売を基本にしてきた傾向が強いんです。だから、決められてるお客さんがほとんどでした。そういう中で、地域の花屋、たとえば川口に住む人が上尾までは来ない、そういう常識に危機感を感じたりしたんです」
ーーどんな危機感ですか?このままじゃダメっていうこと?
横山「というより、うちの花だったら全国のお客さんに喜んでもらえるだろうと思ったんです。だからSNSで発信していたら、今は、少しずつだけど全国から注文をもらうようになったんです」
おはようございます。
今日は暖かくなりそうな1日ですね!お家の #ゼラニウム が綺麗に咲いております。お庭の中では一番好きなお花かもしれません!#花言葉 は尊敬、信頼、真の友情とありますが赤のゼラニウムには #君ありて幸福 という言葉が大好きです。
今日も笑顔でいってみましょう! pic.twitter.com/cud2gWkMkT— 横山泰史(よこちゃん)花のモナミ (@monami1187) 2019年3月20日
ーーなるほど!Twitterで発信している「今日のお花」は面白いですもんね。日持ちするお花もそうですけど、SNSでの発信も根本は”お客さん(になる人)に喜んでもらいたい”というところからなんですね。
一輪でも日常的に家庭で飾ってもらいたい
横山さんがTwitterで発信している「今日のお花」は、一輪でもいいので、家庭でお花を飾ってもらいたいという思いが込められています。
家庭で飾る場所の工夫など、なるべく長く日常でお花を身近に感じてもらいたいからだそうです。
実際のお店でもSNSでもお客さんが感じてもらいたいことを意識してるんですね!
社長自ら配達することでお客さんと仲良くなれる
ここで朗報。
横山さんがこのあと配達に行くというので、図々しく配達に同行して、もっと深くお花屋さんの仕事を見学できることになりました。
この日の配達は3件、上尾の一般のご家庭と、大宮と戸田の飲食店の店舗の開店祝いが2件。
配達準備は、什器を車に積むところから始まります。
こんな車(ハイエース?)にお花と什器を積み込んでます。
配達中の横山社長に動画インタビュー
配達に同行すると分かること。助手席という特等席で、その人のホンネが聞くことができるっていう、私の大好物が眠ってる(笑)
なんか私が元気もらったーーー!すごい元気もらったーー!
「みんなと同じように仕事したい」と、社長とは呼ばれてないんだって♪
こういうの、大好物です #花のモナミ pic.twitter.com/yNqXqAlEdX— 宮下藍 なかむらあい (@amiyashita0501h) 2019年2月4日
人は、ふとした日常の1つで本音が出るものだと信じてる私。
横山さんの助手席で色々聞き出しているうちに、さらにこの好感度高めの雰囲気の理由がわかり、率直な本音が聞けました。
最後のお花の配達は、明日開店のうどん屋さん。へぇ〜、開店祝いのお花って、色んなタイプのものがあるんだね。花に疎い私。。それでも今日1日の密着で、だいぶ花屋の仕事を覗く事ができた!(気のせい?)
しかしこの人@monami1187 ヨコちゃんは、どの配達先にも知り合いがいる(笑)#花のモナミ pic.twitter.com/NavYf6Iggz— 宮下藍 なかむらあい (@amiyashita0501h) 2019年2月4日
どの配達先にも知り合いがいて「こんにちは〜」とあいさつしている横山さん。
社長自ら配達に行くことによって、顔見知りになり仲良くなるので、配達先のお店のこともよく分かる。
仲良くなったことで、新たな仕事ももらえることも多いみたいです。
今までお花屋さんというのは地域で身近な存在というイメージでしたが、それを超えるお客さんとの関係性が見えた気がします。
現代のコミュニケーションツールであるSNSを使って、よりお客さんや全国の友人たちとの関係性を高めているんですね!
ということで、上尾に行っても行かなくても、お花を購入することができます。贈り物やご家庭用のお花が欲しいときはぜひアクセスしてみてくださいね!
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埼玉県蕨市生まれ。重度のアトピー性皮膚炎の経験から健康オタクになるものの、ストレスを溜めない・とらわれ過ぎないゆるく笑って過ごす生活を目指してます。自然栽培・オーガニック・ナチュラルコスメ・エコなものに興味あり。