ありがちな…と思ったらやられる!雰囲気が一変する上尾市のアッピー元気体操がすごい!
※画像はイメージです
そうだ埼玉.com公式ライター : Anna79
冒頭から敵地の話で恐縮ですが、千葉県には「菜の花体操」という体操があり、県民の半数以上はこれを知っています。
私も高校時代の体育で習い、今でもなんとなく覚えています。
これは千葉に限った話ではなく、たいていどこでもその土地に根付いた体操があるものです。
埼玉県上尾市でも、そんな地元の人に愛される体操があります。
それが「アッピー元気体操」。
2006年、介護予防体操として制作され今日まで多くの高齢者に親しまれてきたアッピー元気体操は、10年の節目を迎え、今度は子供も楽しめる多世代交流体操として「アッピー元気体操Part2」を制作しました。
このアッピー元気体操Part2が、なんとも行政らしからぬ攻めの姿勢を見せているので見過ごせません!
アッピー元気体操をさっと聞き流すことは不可能
アッピー元気体操は、アッピー音頭と名付けられているゆったりとしたパートから始まります。
「そうそう、町の体操ってこんな感じの音楽よね」という雰囲気。
しかしそう思ったら上尾市の思うつぼ。1分15秒を過ぎたあたりで、雰囲気が一変します。
なんとここからまさかの「カノン」とのマッシュアップが始まります。
ただ単にピアノのカノンが流れるのではなく、アッピー元気体操とマッシュアップされた形で登場するというなんともシャレオツな手法。
健康促進を目的とした体操は、どうしても「お年寄りのためのリハビリ感」が出てしまいがち。
正直、平成世代の私からするとどれも同じで「はいはい、イチ、ニ、イチ、ニ」という印象しか受けません。
しかし、アッピー音頭からカノンが入ってくると、「ん?」というとっかかりが生まれ、そのままさっとは聞き流せません。
「なかなか上尾市もオシャレなことやるなあ」と思うも、これで終わらないんです。
ここからは美しすぎる洗練されたバラードが始まります。
なんだこの謎の壮大さは…と思ったらここから一気にボルテージは最高潮へ!
低音のリズムが響いてきます!
「え、これ、行政が作ってる健康促進目的の体操だよね?」
という疑問を持ちつつ、アッピー元気体操は次の段階へと入っていきます。
まさかのEDM!舞台はClub A-GEOへ?
現代っぽさ満点のカノンが終わり、バラードが明け、盛り上がってくると今度はまさかのEDMに突入。
彼氏がドライブ中にかけても何の違和感も持たないくらいの曲調へと突入するのです。
「EDM」にピンとこない人もいるかもしれませんが、ハリウッド映画を観ていて、やんちゃな若者がクラブで踊っているシーンが出てきたら、そこでかかっている曲はだいたいEDMです。
アッピー元気体操の動画にはクリニックや学校、デイサービス施設などが登場し、アッピー音頭が流れている間はそれらしく見えますが、このEDMが流れ始めると、もうClub A-GEOにしか見えません。
そろそろ黒いキャップとサングラスをかけたDJでも出てくるのかなと思ったところで、唐突にアッピー音頭に戻されます。
そこで思い出すのです、「そうだった、行政が作ってる健康促進の体操だった」と…。
あっけにとられたまま曲は終盤へと近づき、最後はお馴染みの埼玉ポーズで終了となります。
途中からではなく、最初から通しで聴いてみると、この衝撃がよく分かると思います。
よくある「町の体操」とは明らかに一線を画しているアッピー元気体操、いったい誰が手掛けたのでしょうか。
上尾が生んだ両雄、並び立つ
手掛けたのは上尾市出身の天下茶夜代表 鷺谷政明氏。
「埼玉ポーズ」「そうだ埼玉」、そして今話題の「クッキーダンス」など様々な埼玉県のコンテンツを制作するクリエイティブ・ディレクター。
そして気になる作曲は、同じく上尾市出身のアーティスト、YUKIYOSHI氏。
作曲家として、これまで多くの映画やCM音楽を作っています。
なんとこの2人、上尾市立西中学校1年5組のクラスメイトだったそう!
この2人がそろっているクラスってどんな雰囲気だったんでしょうか。
やっぱり「Class go!kumi」みたいな雰囲気だったんですかね。個人的に気になります。
「両雄並び立たず」なんてことわざがありますが、この件に関しては上尾市出身の2人が協力して完成させたそうです。
自分の県に愛着がないなんて言われがちな埼玉県民ですが、2人に限っては地元のためにひと肌もふた肌も脱いでいます!
これも埼ザップ!アッピー元気体操を踊ってみる
ノリのいいアッピー元気体操ですが、初心者もすぐにマスターできる簡単な体操になっています。
しかも練習用動画まであるので、簡単に真似できるんです。
まさにかゆいところに手が届く気遣い!
練習用映像では、先生がそれぞれのフリのコツを教えてくれるので、運動が苦手でも問題ありません。
埼ザップに勤しむ私も、自宅でやってみました。
筋トレやランニングの前に体をほぐすのにぴったり!という感想です。
これまで運動前はなんとなく屈伸などをしていましたが、アッピー元気体操なら運動のスタートからテンションが上がるので、モチベーションアップは確実!
行政らしからぬ攻めの姿勢を見せた上尾市
みなさんは、「行政」という言葉にどんなイメージを持っていますか?
お役所仕事なんて言葉もありますが、守りに入りがちで保守的、なんでも前例ありきなんて思っている人も多いですよね。
しかしこのアッピー元気体操にGOを出した上尾市は、まさに攻めの姿勢を持っていたと言わざるをえません。
もちろん、アッピー音頭だけでも「及第点」の体操は作れます。
しかし上尾市職員のみなさんの、
「この体操でみんなに健康になってもらいたい」
「多世代交流のきっかけとなる体操にしたい」
といった思いの強さが、これだけ攻めた体操を完成させたのだと思います。
上尾市民の皆さん、そして健康になりたい皆さん、ぜひ毎日の生活にアッピー元気体操を取り入れてみてくださいね!
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東京で生まれ、一瞬神奈川に住み、千葉で育ち、現在埼玉に住んでいます。グルメ情報やイベント、美容に関する、埼玉ならではの記事を皆さんにお届けします!埼玉県草加市在住