【台風19号】埼玉県の支援制度や寄付・ボランティアへの参加方法など
公式ライター : 富築
埼玉県内に大きな被害をもたらした令和元年台風第19号。
被災した方や、被災地に対して何らかの支援をしたいと考えている方に向けて、必要な情報をまとめました。
2019年10月13日
【台風19号】埼玉県各地の状況まとめ
罹災証明書などを発行するには
「罹災(りさい)証明書」は、自然災害により家屋などが大きな損害を被ったとき、公的な支援を受けるために必要となる書類です。
うっかり混同しやすい「被災証明書」との違いは以下の通り。
- 罹災証明書:住宅の被害の程度を証明するもの
- 被災証明書:住宅に限らず、被災したことを証明するもの。保険金などの請求や税金の減免に必要となる場合があります。
提出書類を集めたら、お住まいの地域の役所の担当部署に申請してください。
<証明書の発行に必要な書類の例>
- 被害状況が確認できる写真(プリントしたもの)
- 印鑑
- 身分証、本人確認書類
- (必要に応じて)修繕費用の見積書や明細書の写し
- (必要に応じて)証明書の提出が必要であることがわかる規約などの写し
- (必要に応じて)災害と被害との因果関係を証明できるもの
※資料を集める前に、必ずお住まいの自治体の公式HPを確認してください。
罹災証明書の申請期限の目安は、罹災してから2週間~1か月です。
提出した書類や写真は、基本的に返ってこないので注意してください。
また、写真を提出しても、職員による現地調査が行われる場合もあります。
提出用写真で撮影すべきポイント
すべてを網羅するのは難しいかと思いますが、以下のような写真が撮れればベストであると言われています。
- 建物の全景(遠景で4面)
- 浸水した深さをメジャーで測る
・メジャーの目盛りが見える写真
・測定場所を遠景で撮影 - 被害箇所(屋根や基礎部分、天井、床、キッチン、浴室、トイレなど)
写真をプリントする方法
自宅に専用のプリンターがあればそれを使えば良いのですが、すでに使える状態ではなかったり、そもそも持っていないという方も少なくないはずです。
スマホやデジカメで撮影した写真は、「カメラのキタムラ」などの写真専門店や、セブンイレブンのマルチコピー機でプリントすることができます。
県営住宅の無償提供
10月18日、埼玉県では台風19号で自宅が被災した人を対象に、県営住宅の無償提供の受付を開始しました。
18日現在、提供戸数は53戸ですが、「今後、追加になる場合があります」とのことです。
提供期間は最長6か月、住宅の使用料・敷金は免除。光熱費は自己負担となります。
なお、罹災証明書の提出が必要です(発行を受けられる見込みの方も対象)。
詳細はこちら(埼玉県公式HP)。
被災したときに受けられる支援金
ここでは、国や埼玉県から支給される主な支援金についてご紹介します。
【国】被災者生活再建支援制度
自然災害により自宅が大きな被害を受けた場合、自治体に「罹災証明書」を提出することで、「被災者生活再建支援法」に基づく支援金の支給を受けることができます。
支給額の例(基礎支援金+加算支援金の合計額が支給されます)
- 基礎支援金:全壊100万円、大規模半壊50万円
- 加算支援金:建設・購入200万円、補修100万円、賃借50万円
【埼玉県】市町村被災者安心支援制度
被災しているにもかかわらず、被災者生活再建支援法が適用されない人に対して、埼玉県は独自の支援制度を用意しています。
それが「埼玉県・市町村被災者安心支援制度」です。
この制度は3つのサポートから構成されています。
支援金の額を知りたい方はこちら(埼玉県公式HP)
サポート① 市町村生活再建支援金
住宅が全壊もしくは大規模半壊した世帯に対し、住宅の被害レベルや再建方法に応じて、最高300万円を給付します’(やむを得ず解体した半壊世帯も対象)。
サポート② 市町村家賃給付金
「特別な理由」により、民間賃貸住宅に入居した全壊世帯を対象に、家賃相当額を支給してもらえます。
対象1世帯につき、月6万円を限度に最長12か月までです。
詳細はこちら(埼玉県公式HP)
→「特別な理由」の定義は、第3条第2項に記載されています。
サポート③ 埼玉県・市町村人的相互応援
※一般の人にはあまり関係のない制度です。
罹災証明書の発行に必要となる、建物の被害認定が可能な職員などの相互派遣を実施します。
県税の納付期限の延長・減免
「台風の被害が酷くて、ぶっちゃけ納税どころではない!」という方も多いかと思いますが、後でトラブルにならないように、申請できるものは早めに手続きしておきましょう。
詳細や必要書類については、自治体の税事務所へお問い合わせください。
納税の延長
19年10月12日以後に申告や納付をしなければいけない県税については、その期限が延長される場合があります。
ただし、すべての人が対象となるわけではありません。
令和元年台風第19号による被害を受け、期限までの申告・納付が難しい人に限ります。
延長期限は、災害がやんだ日から2か月以内です。
県税の減免
個人事業税、不動産取得税、自動車税種別割、「自動車税環境性能割及び軽自動車税環境性能割」についても、損害の内容や程度などに応じて、一定の税額が減免される可能性があります。
納税の猶予
被災の影響で、県税の納付が一時的に難しい状況である場合、原則1年以内に限り、納税の猶予が認められます。
納税証明書の交付手数料の減免
被災後の処理で納税証明書が必要となる場合、交付手数料が減免されます。
自治体ごとの制度・サービスを活用しよう
出典:なぐわし公園ピコア
今後しばらくは、各市町村の公式HPのトップページに、台風19号関連のリンクが大きく掲載されるはずです。
その先のページには、お住まいの自治体で利用できる制度・サービスに関する情報が載っているので、それらを大いに活用してください。
例えば、私が住んでいる川越市では以下のサービスを実施しています。
埼玉県内の被災地のためにできること
「台風の被害を受けた地域の力になりたい!でも、何をすれば良いのかわからない」という方も多いはず。
そこで、被災地のためにできる活動をご紹介します。
ふるさと納税で寄付をする
19年10月18日現在、埼玉県内では以下の自治体が、ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を通じて寄付金を募集しています。
同サイトのアカウントを持っていなくても、SNSアカウントやAmazonアカウントでのログインも可能です。
※リンク先は各自治体の寄付ページ。
義援金を振り込む
10月21日に、埼玉県は「令和元年台風第19号 埼玉県義援金」の募集を開始します。
集めたお金は、被災した世帯に見舞金として支給するとのことです。
募集期間は10月21日~11月30日まで。
振込口座の情報や、税控除の証明書を発行する方法についてはこちらを参照してください(埼玉県公式HP)。
災害ボランティアセンターに問い合わせてみる
被災地へ単独でボランティアに行くのは非常に危険です。
19年10月18日現在、埼玉県内では以下の自治体に災害ボランティアセンターが設置されています。
まずはこちらに問い合わせてみてください。
なお、ボランティアの募集状況については、以下のページに記載されています。
2019年10月13日
【台風19号】埼玉県各地の状況まとめ
美味しいモノ探しが大好きな主婦兼webライター。趣味は川越市内の散策とイラスト描き。川越市在住。