他県の埼玉ネタに負けてはいけない【そうだ埼玉メルマガ】
多数決の嘘
例えば商品開発などを行う際に、一般ユーザーにヒアリングを行う会社があります。
マーケティング調査と呼ばれたりしますが、ここで大事なのは、意見を聞き、参考にすることであって、その意見を鵜呑みにすることではありません。
色んな意見や感想を聞きながらその企画やアイデアを研ぎ澄ましていくことが大事なんであって、誰かがこう言ったからこうする、と都度変えていてはせっかくのアイデアも死に体と化していきます。
一般人にヒアリングを行い、その通りにしてヒットが生まれるなら誰もがやっています。
また、もし一般人が革新的なアイデアをポンと出せるなら、その人はとっくに開発者かなんかになっているはず。
一般ユーザーが潜在的に欲するものを提供するからヒットが生まれるんであって、それを実現するには、ユーザーの一歩先を行ってないといけない。
株と同じで、みんなが買ってるから俺も買おうではもう遅くて、まだ誰も見向きもしていない銘柄の将来性を誰よりも先に見越して先行投資するから利ザヤを見込めるんです。
「どんなミュージシャンに出てきて欲しいですか?」と世界中にアンケートを取ってもLady Gagaのような人物像は出てきませんし、「どんな商品が欲しいですか?」とアンケートを取ってもiPodのようなものは一般人から出てきません。
全員の意見を集約しながら作ったものは当然平らで平凡なものになります。
悪くはないけど良くもない。
どこかで見たことあるようなありきたりなもの。
多くの人の意見を集約していけばそうなることは必須です。
つまらない企画やプロモーションの多くは、この多数決で生まれたような企画なんです。
他県に持っていかれる埼玉県
特に埼玉県民は指揮をとったり先導することを嫌う民族。
だから内(県内)から出てくる埼玉ネタより外(県外)から出てくる埼玉ネタの方に全部持ってかれてしまうんです。
しかし昨今、これが少しずつ変わってきていて、昨年話題となった「埼玉県のひみつ」や、手前味噌ですが「そうだ埼玉」や「埼玉ポーズ」は内から生まれたもの。
「翔んで埼玉」も、著者は新潟出身、横浜在住、月曜から夜ふかしでブレイクしていきましたが、「翔んで埼玉」自体は著者が埼玉在住時に執筆したものですから、半分は埼玉県内発といえる。
2016年05月19日
なんでこんな漫画描いたのよ!「翔んで埼玉」作者に県民が突撃取材!前編
さいたまんぞうさんが流行った時代、さいたまんぞうさんは埼玉出身でも在住でもないですし、まんぞうさんの曲を面白がりダサイタマという言葉を生んだタモリさんも埼玉には何らゆかりはない方です。
2014年06月06日
タモリさんが名づけた“ださいたま”は秀逸だった【そうだ埼玉メルマガ】
埼玉県をいじるテレビ局や出版社なども、全て県外のメディアがうまく埼玉県を使い話題を作ってきました。
作って頂いた、とも言えるし、県外の人にやられっぱなし、とも言えます。
埼玉県いじりは埼玉県民に
しかし、それが少しずつ、県内発のものが全国に出ていくようになってきています。
埼玉県が埼玉県の扱いを体得し、ダサいダサい言われながら露出度はかなり高い県になりつつある。
「ダサイタマなんかじゃない!」
なんてところでワーワーやってる時代ではとっくになくて、そのネタを逆手に取って転がす埼玉県民が現れ始めています。
そしてそれもまたすぐに古くなると思いますが、そこからちょっと先に進んだあたりが一番面白くなるところです。
他県が作る埼玉ネタに負けてはいけません。
もはや異常とまで言える特殊な県、この埼玉を一番面白くできるのは他ならぬ埼玉県民です。
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埼玉ポーズを作ったクリエイティブ・ディレクター / SNS総フォロワー12万人 / 小説『ブルーハーツを聴かずに親父は死んだ』web連載中