東日本初!行田市の埼玉古墳群が国の特別史跡(=国宝級)に指定されるぞ!
公式ライター : 富築
2019年11月、行田市の「埼玉(さきたま)古墳群」が、古墳群としては東日本で初めて国の特別史跡に指定されることになりました。
正式に指定されるのは、20年2月以降です。
埼玉古墳群が国の特別史跡になる!
19年11月、行田市の埼玉(さきたま)にある埼玉古墳群が、国の特別史跡に指定されることが発表されました。
埼玉県内では初の指定となります。
とはいえ、「特別史跡」と言われてもピンとこない方がほとんどではないでしょうか。
今回の件をざっくり説明すると、埼玉古墳群が国宝クラスの史跡として認められたということです。
埼玉古墳群とは
埼玉古墳群は、5世紀後半~7世紀はじめの古墳時代につくられたといわれています。
埼玉県民にとっては遠足の定番スポットのひとつですが、実はこの規模の古墳が残っているのは、国内ではかなりレア。
今回、同古墳群が特別史跡に指定されることになったのも、その価値の高さなどが評価されたためです。
埼玉古墳群は、国宝「金錯銘鉄剣(きんさくめいてっけん)」などが出土した稲荷山古墳を含む、前方後円墳8基+巨大な円墳1基からなります。
上の写真は、円墳として日本一のサイズを誇る「丸墓山(まるはかやま)古墳」です。
頂上に立派な桜の木が何本も植わっていることから、お花見の名所としても知られています。
埼玉古墳群の評価ポイント
今回、埼玉古墳群が国の特別史跡として評価された主なポイントは、以下の通りです。
- 前方後円墳がすべて北向きで、規則性を持っていること
- 出土した鉄剣に刻まれていた文字から、当時の支配者層と大和政権とのつながりが分かること=歴史的価値が高い
- 長年にわたり、地域で保存・調査活動に取り組んでいたこと
埼玉古墳群とその周りは、さきたま古墳公園として整備されています。
そもそも「特別史跡」って何?
文化財保護法第109条第2項では、特別史跡を次のように規定しています。
文部科学大臣は、前項の規定により指定された史跡名勝天然記念物のうち特に重要なものを特別史跡、特別名勝又は特別天然記念物(以下「特別史跡名勝天然記念物」と総称する。)に指定することができる。
「特別史跡名勝天然記念物」の定義は以下のとおりです。
史跡のうち学術上の価値が特に高く、わが国文化の象徴たるもの
……何やら難しい言葉で難しい言い方をしていますが、早い話が、特別史跡=「史跡の中でも特に重要度が高く、日本文化の象徴といえるもの」ということです。
埼玉県を代表する史跡の埼玉古墳群が、こんなに名誉なスポットとして国に認められたのは、県民として鼻が高いですよね!
ちなみに、古墳群が国の特別史跡に指定されるのは67年ぶりで、東日本では初となります。
「スペシャル古墳ガイドツアー」開催中!
埼玉古墳群の特別史跡への指定を記念して、埼玉古墳群「スペシャル古墳ガイドツアー」が開催されています。
さきたま古墳公園内をめぐりつつ、専門の学芸員さんが各古墳について分かりやすく解説してくれる貴重なツアーです。
事前申し込み不要、料金も無料なので、ぜひ気軽に参加してみてくださいね。
開催日は19年11月16・17・23・24・30日(すべて土・日曜日)。
各日13時~16時で、受付開始時間は12時30分。
集合場所は県立さきたま史跡の博物館入口前です。
定員はありません。
また、希望すれば、ツアー後に博物館内も案内してもらえます。
※観覧料が必要です。
古代蓮の里のイルミネーションもスタート!
開催日時:19年11月23日(土)~20年1月5日(日)まで。16時30分~21時
さきたま古墳公園から徒歩約25分、車で5分ほどの場所にある古代蓮の里で、毎年恒例のイルミネーションが開催されます。
点灯式が行われる11月23日は、プロジェクションマッピングも実施予定。
週末は18時からプレミアムコンサートも開催されます。
「スペシャル古墳ガイドツアー」の後に、ぜひ立ち寄ってみてくださいね!
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美味しいモノ探しが大好きな主婦兼webライター。趣味は川越市内の散策とイラスト描き。川越市在住。