埼玉は栃木、茨城、群馬を下に見ている　後編【そうだ埼玉メルマガ】

2014年12月01日

栃木や茨城、群馬の人は、東京に遊びに出る前に一回大宮で慣らしてから行くという話が有りますが、これが事実だったとした場合、埼玉県民はWelcomeです。

ようこそ、と。

大きく手を広げ、強く抱きしめてあげることでしょう。何だったら案内までしちゃう。

それは、自分たちにも池袋や上野などの、豊島区、台東区あたりで慣らすみたいな感覚が、どこかであったからだと思います。

だからその気持ちは痛いほど良くわかるという。

もちろん、湘南新宿ラインの登場で、宇都宮や高崎からも池袋、新宿、渋谷、恵比寿まで一本ですから、昔ほど東京に対する抵抗は栃木、茨城、群馬の人もないとは思いますが、ゼロではないと思います。

少なくとも中高生は感じるはず。なので大宮が役に立てるなら、大いに活用して頂きたい。

ところで、埼玉県民が原宿に行った時、竹下通りあたりに来てる修学旅行生達を見て、ちょっとイキる感覚ありますよね。

君たちどっから来たのかな？東北？関西？んー？どこかなー？飛行機か新幹線で来たのかなー？僕達はねー、電車で来たんだよーという、中二病的浅はかな優越感。

都民でもないくせに、僕達は電車ですぐ来れる距離にいるんだよー君たちは原宿に来るのにわざわざ飛行機に乗らないといけないんだねー、という、妙なイキりが出ます。

こういう感覚に関しては、埼玉だけでなく、栃木、茨城、群馬の人達も同じなんでしょうか。

地方から東京に出てきている人達に対する妙な優越感と似た系統で、関東圏の人が地方に出かけた時のケースもあります。

例えば埼玉県民が沖縄や北海道に行った時、現地の人と仲良くなったとします。

その場合、必ず

「どちらからいらしたんですか？」

という会話があるわけですが、その時に「埼玉」とは言わずに「東京のほう」とか「関東」と言ってしまったことはないですか？

羽田から来たんだから東京から来たことには変わりないとか妙な納得を自分にさせ、「東京」と言い切ってしまうこともあるかもしれません。

これは、一種の見栄や虚勢心が働くのと、埼玉と言ってもどの辺りかよく分からないかもしれないから東京と言った方が伝わりやすいだろうという便宜性も考えられます。

現に、埼玉県PR映像「そうだ埼玉」を県外の人、それこそ、四国や九州の知人に見せたところ、大宮アルディージャは知っていても大宮アルディージャが埼玉だとは知らなかったという人も結構いました。

埼玉がどの辺にあって、どんなものがある県かなんて、少し離れればほとんどの人に知られていません。

さらにこの現象は埼玉県内でもあり、例えば宮原、上尾、桶川、北本、土呂、東大宮、蓮田、白岡あたりの人達が、東京に行った時、どこから来たんですか？と言われたら、「埼玉。大宮らへん」と言ってしまうという。

関東圏の人で上尾や白岡を知らない人はいても、大宮を知らない人はいないだろう、沖縄県民で埼玉や栃木、茨城がどの辺にあるか知らない人はいても、東京を知らない人はいないだろう、と。

千葉も含めて埼玉、栃木、茨城、群馬はどこかでみんな「俺たちは腐っても関東だ」という意識がどこかにあります。

人間のこういう微妙な虚勢心ってすごく面白くて、だから埼玉vs千葉問題も盛り上がるんですよね。

こういう人間の浅ましいところにこそ真実が眠っています。

こういうところをいじっていく方が、よっぽどリアルで楽しい県民性が見えてくる。

県や市、町おこしなどの最大のヒントはたいていこういうところに隠れているものです。

なので栃木vs茨城や、その抗争にあたっての群馬の立ち位置など是非直接聞いてみたいですね。

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発行人 : 鷺谷政明（さぎたに　まさあき）
埼玉県を中心に企業や自治体などの広告制作・プロモーション事業を請け負う天下茶夜代表。2014年、埼玉ポーズが生まれた動画「そうだ埼玉」を制作・公開。同年に「そうだ埼玉.com」オープン。2016年より埼玉県のトップクリエイターを集めた「埼玉県おもしろ内閣」を組閣するなど埼玉県内で様々な事業を展開。埼玉県上尾市出身。
メディア出演 : 日本テレビ「ヒルナンデス」フジテレビ「めざましテレビ」TBS「白熱ライヴビビット」「あさちゃん」テレビ朝日「グッドモーニング」NHK「首都圏ネットワーク」TOKYO FM「Honda smile mission」FM NACK5「monaka」他