埼玉県民が埼玉を好きと言わない本当の理由【そうだ埼玉メルマガ】
埼玉県民は埼玉が好きではないけど決して嫌いではない
「埼玉が好きですか?」と言われて、「大好きです!」と即答する埼玉県民はそんなにいません。
実際、愛着度ランキングでも埼玉県は最下位に位置することが多いようです。
でも「嫌いなんですか?」と聞かれたら「嫌いではないけど」と回答するんです。
愛着度ランキング、郷土愛ランキングなどで最下位でも、実際「嫌い」な人もそんなにいない。
でも例えば、「ご両親が好きですか?」と言われて「大好きです!」と公衆の面前で大きな声で即答出来る日本人もそんなにいないはずです。
しかし「じゃあ嫌いなんですか?」と言われたら「嫌いではないけど」と答えるでしょう。
自分の親が総理大臣だったり、芸能人だったり、特殊な、つまり主だったところがある人物、職種、キャラクターの親だったら、もしかしたら「大好きです!」と、答えるかもしれませんが、普通の親だったら、子が親に抱く一般的な愛情を持つはずで、その一般的な愛情というのは、好きですか?と聞かれた時に「大好きです!」と即答できるようなそれではありません。
突然降って現れたようなものではないし、そんな軽いものでもない。
埼玉県民が埼玉を好きと言わない理由
本来、自分の県に対して「大好きです!」と言えるのは特殊な、主だった何かがある県に多いんです。
埼玉にはそういったものが少なく、それを誰よりも理解している埼玉県民だからこそ敢えて「好き」と言葉にしようとはしない。
それはつまり、「大好きです!」と回答した後に来るであろう質問に対する回答が、共感を得れないだろうと想定するからという意味合いもあります。
「大好きです!」
「どんなところが?」
「世界遺産があるところ!」
と回答出来ればいいですが
埼「大好きです!」
Q「どんなところが?」
埼「うーん」
Q「(大好きなのに即答できないのかよ)」
埼「住みやすいところ!」
Q「それが好きな理由?」
埼「何にもないとか言われるけど実は色々あるところ!」
Q「それは全国民が来たくなるような有名なところ?」
埼「いや別に有名とかじゃなくても好きなんだからいいだろ」
Q「え、怒ってる?」
埼「怒ってないけど」
Q「で、どこが好きなの?」
埼「お出かけしやすいところ!」
Q「住みやすいって意味と似てるよねそれは」
埼「表出ろ」
不毛。
不毛地帯。
自分が好きであっても、おそらく共感を得れないであろうことは、人はあんまり大声で言わないものです。
しかし自分の親が、ちょっとみっともない人だったとしても、世の多くの人達は、両親を尊敬し、愛情を持っています。
結婚式で、両親への手紙のシーンを何度か見ている人なら分かると思いますが、ああいう言葉や感情というのは普段なかなか表に出せないものですよね。
しかし常にああいった感情を子は親に対して常に抱いているんだということが、自分を振り返ってみても分かると思います。
決して芸能人のような華やかな父ではないし、
(決して世界遺産とかある有名な県ではないけれど)
はたから見ればどこにでもいる普通のお父さんだけれど
(観光地や名所も何もないと思われるだろうけど)
私にとってはたった一人の大好きな自慢のお父さんです。
(私が生まれ育ったたった1つの故郷である、この埼玉県が、私は大好きです)
今までありがとう。お父さん。
(そうだ!埼玉!!)
好き、嫌い、という感情を越え、自分が生まれ育った唯一の場所を無理に否定する人なんてそういるものではなく、自分が生まれ育った歴史は一つしかないんであって、それは日本人が日本に対する感情と同じです。
オリンピックで、カーリングでも乗馬でも、自分がやったことがない、または興味がない種目でも、日本がメダルを獲れば嬉しくなる感情と同じです。
埼玉愛とは奥さんに愛してると言わないのと同じ
既婚者のみなさん、奥さんや夫を愛していますか?
じゃあこのあと、「愛してるよ」と言って下さい。必ず。今すぐ。いないならLINEで送りなさい。
言えないんですか?
じゃあ嫌いなんですか?
どうなんですか?
きっとあなたは
「嫌いだったら結婚してないです」
と答えるでしょう。
埼玉県民が埼玉に抱く感情というのは、夫婦が相手に抱くような、気づいたらそこにいたという、当たり前の愛情なんです。
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埼玉ポーズを作ったクリエイティブ・ディレクター / SNS総フォロワー12万人 / 小説『ブルーハーツを聴かずに親父は死んだ』web連載中