埼玉県こそハロウィンイベントを積極的にやるべきだ【そうだ埼玉メルマガ】
日本人遺伝子に刷り込まれているもの
ハロウィンって参加してる人は「イエーイ!」とバカ騒ぎし、参加してない人は「まったく…」と傍観者化しますよね。
私がこの世で最も信仰している「笑う」ということ、これは突き詰めると根底にあるものは「共感」です。
人は誰しもこの共感を求めていて、そこから「同調」「共有」など色々なものに派生していきます。
コミュニケーション不足が指摘される現代においても、SNSを見れば分かるように「リツイートして欲しい」「いいねして欲しい」と時代が変わっても誰もがそれを求めています。
ですが日本人は非常に生真面目な性質を持つ民族です。
そこのDNAは変わっていないし、おそらく今後も大きく変わることはない。
どれだけ西洋文化に染まっても、根源的な資質は大きく変わることはない。
パスタやスイーツが大好きでも、和菓子が出ればお茶が欲しくなるし、お味噌汁でホッとする感覚は変わらない。露天風呂に入ればリラックス出来てしまう。
西洋化しても、日本人の遺伝子は変わりません。
つまり日本人遺伝子は、適度に発散させるのが苦手で、溜め込んで爆発させる型です。
朝の行きの電車では、あれだけ満員電車でも文句1つ言わず黙って電車に揺られて会社まで行っても、帰りの電車では時として電車の床で寝っ転がってしまう。特に金曜日。
飲みニケーションという言葉が日本にはありますが、これは、仕事上ではなかなか腹を割れないから、仕事終わりの居酒屋で交流する日本人特有の社会人習性です。
外国は、仕事上でも腹を割るし、休憩時間や休暇日も元々多い。
日本人は仕事を詰め込めるだけ詰め込むから、その分発散の反動力がすごい。
チョロQで言えば思いっきり後ろまで下げて離すから、ビューンっと爆発力がすごい。
「今日は騒いでいい」という免罪符
だからお花見にしても、ワールドカップのスクランブル交差点にしても、「そこで騒いでいいんだ、みんなもいるんだ」という場所には目がなく、冒頭で触れた、「共感」そして「同調」「共有」を求める思いが爆発する。
日本人にとっては、お花見もワールドカップもクリスマスもそしてハロウィンも、本来の意味や定義なんかどうだっていいんです。
バレンタインデーだってお菓子を売るためにマーケティングで戦略的に作られていったものだし、土用丑の日だって日本で最初に成功したマーケティングプロモーションと言われているように、平賀源内が夏にがうなぎを売るために制定したものと言われています。
その日はそれをやるんだ、やっていいんだ、という、きっかけさえあれば何でもいいんです。
みんなと一緒に騒いでいいという免罪符がただただ欲しい。
サッカーに興味がない人でもスクランブル交差点でハイタッチするわけで、野球に興味がなくても道頓堀に飛び込むし、人が亡くなればお線香上げるけど恋人はサンタクロースなんです。
とにかく毎日がしんどくてしょうがないから、発散できる場所を見つけて、隙あらば騒ぐんです。
悪く言えば遊び方が下手だとも言えますし、それだけハメを外せる場所や環境が少ないとも言えます。
騒いでいい環境も奪われつつある今
生真面目だからこそ敗戦後ここまで成長してこれたわけだし、その背景ではこの生真面目さを緩和させる発散場所もあって、昔の娯楽文化は今よりは自由で、テレビはアダルトの規制も緩かった。
それが、臭いものに蓋をするように、どんどんそういった発散場所は抑えこまれ、やがてうつ病や引きこもりといった社会現象が今度は出てくるわけですが、そんな中でハロウィンなんていうのは、うまくみんなでまた新しい遊び場を見つけて全員で発展させてきた感があり、この手のものはまだまだ増えていくと思います。
それだけ日常的に人は共感を求めていて、ハロウィンは、仮装さえしていけば自分の人格や生い立ちも全て取っ払われてしまうし、ましてや仮装、つまり容姿も隠した上で共感、同調、共有できるので、日本人としてはこれはたまらないわけです。
ハロウィンの経済効果は年々大きくなっていて、2011年には約560億円だったのに対し、2015年はなんと約1220億円。
バレンタインの経済効果に迫る勢いと言われています。
埼玉=アニメの聖地=コスプレイヤー
ところで埼玉県は昨今、聖地巡礼ブームで、コスプレイヤーがものすごく増えてきています。
なので仮装する下地はたくさんあるわけです。
それなのに、ハロウィンの時期の大宮駅前なんて、おとなしいものです。
小さいクラブや飲み屋の周りにチラホラいる程度。
なぜなら、埼玉県には、その発散場所がないからです。
ちょっと仮装して大宮を歩こうものなら「何だあれ」と言われてしまう。
だからみんな渋谷や六本木に行ってしまう。
そこに行けばどんな仮装してもそこら中に仲間がいるから。
そこに行けばみんないる、何でもOKなんだ、楽しめるんだというベースが埼玉県にはない。
もしかしたら今後、そういったものを後追いする動きが埼玉県内でも出てくるかもしれませんが、ああいう文化を土地で作って行くのは時間がかかるので、早い段階からやらないといけないんです。
大宮東口の南銀から北銀にかけて、または西口の歩道あたりを拠点にハロウィン文化を作って、埼玉県内の連中を10末に都内に行かせない施策を、何でやらないのかなと、毎年思うんですよね。
これが埼玉県にとって一番良い町おこしなんです。
ハロウィンイベントは、「みんなで仮装して集まって騒いでいい場所」を提供するだけで実現できるんです。
スカイツリーがなくても、清水寺がなくても、富士山がなくてもいい。
つまり有名スポットがなくてもいいわけで、新たに何かを設立する必要もない。
仕掛けるか仕掛けないかだけです。
アクセスの良さ、人口の多さなども強み
面白いイベントが出来れば東京から人を呼びこむことだって可能です。
これは、地方やアクセスが悪いところや人口が少ない県だと出来ません。
でも埼玉県なら大宮のような栄えた場所はあるし、アクセスもしやすいし、人口も多いから可能なんです。
埼玉をアピールしたい!人を呼びたい!と言いながらなぜハロウィンイベントに取り組む人が少ないのか。
埼玉県こそハロウィンイベントを大いに活用すべきなんです。
また、もし埼玉県が本格的にハロウィンイベントに取り組むことになった場合、大事なのは、間違ってもお行儀の良いハロウィンイベントなんかしないこと。
ある程度野放しにしないといけません。
本当に野放しにするのではなく、野放しに騒げるように仕向けるんです。
一方的に供給をするのではなく、需要を作った上で供給することが大事。
さあここで遊んでくださいねーと言われると遊びたくないもので、ここで遊んじゃダメですよ、と言われると遊びたくなる心理をつつく。
あらゆるマーケティングやプロモーションは心理作用の応用でもあるので、ちょっとした表現や言い回しでも大きく変わってきます。
なぜコンビニは必ず窓側に雑誌コーナーがあるのか。
なぜお菓子のパッケージは赤が多いのか、なぜ女性誌のタイトルは「N」がつくのか。
全て心理作用の応用です。
ところで昔、日本テレビ「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」で、「浜省だらけの野球大会」という、1番ファースト浜省、2番セカンド浜省、相手チームも全員浜省、という企画をやっていましたが、全員同じ仮装で集まるというのも面白そうですね。
例えば全員上田清司県知事に仮装する。
子供も女子高生も全員上田県知事。
すごい画になりそう。。
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埼玉ポーズを作ったクリエイティブ・ディレクター / SNS総フォロワー12万人 / 小説『ブルーハーツを聴かずに親父は死んだ』web連載中