埼玉でビール一杯700円とる飲み屋には行かない【そうだ埼玉メルマガ】
ビール一杯700円が許せる店、許せない店
私は20代の約10年近く、都内に勤務していました。
お酒を人並みに飲むようになったのは20代後半くらいからですが、当時よく飲んでいたのは務めていた会社があった渋谷でした。他は恵比寿、六本木、新宿。
夜景が見える高層ビルのなんたらかんたら、芸能人もお忍びで来るなんたらかんたら、ヒルズだミッドタウンだなんだかんだ、オシャレでクールなお店はさすが東京、たくさんありましたが、毎回、ビールの値段に反応していたのを覚えています。
たいてい、入店して、メニューをサラッと見つつ、結局はとりあえずビールを最初は頼みますよね。
ビール700円。1200円とかも普通にある。
ベルクでもヤオコーでも行けば6缶セットのやつ買えるじゃないか。
注文して運ばれてくるのは細いワイングラスに食前酒かというくらいわずかなビールが注がれているだけ。
これ何ミリリットルだ。これで700円か。スタカレー食べてもお釣りがくる金額じゃないか。
なんて無粋なことを言うようなやつはそういう店に言ってはいけません。
楽しいお食事。ましてやデートの時もある。そういう時くらい細かいことは気にせず楽しくその時間を楽しみたいもの。
しかし埼玉となると話は別。
そこは私にとって地元だからという意識が働くのか、埼玉風情のくせにという意識が働くのか、おそらく後者だと思っていますが、埼玉の飲み屋でビール一杯700円だの800円だのという価格設定をしている店を見ると、勘違いするなよという意識が働く。
埼玉県は東京都ではないという当然
料亭であったり、「飲み屋」というカテゴリーでないような店もあるし、どんなとこだろうと、とまでは言いませんが、しかし、よっぽどのところでない限り、なんだこの価格設定はという意識は働きます。
それでも、店内の雰囲気、接客、料理などを考慮し、なるほど、これはそうだよね、こんな空間を提供してくれるならいいんじゃないというところもありますが、そんなところは滅多にない。都内でよく飲み歩いてた人なら分かるはずです。
この店でなんでこんな価格設定してるんだという店、埼玉に結構多いんですよね。
私は料理も少しやるので、ある程度なら原価も分かる。
でも厳選された食材云々になれば分からない。
だからビールの価格が一番分かりやすい。
この店がどういう気構えで挑んできてるかということが。
店内の雰囲気からなにから、東京のこういう店を意識したんだろうなという気持ちは分かるんですが、地価を考えてみても、新宿駅前と大宮駅前でも全然違うわけです。
それなのに新宿駅前顔されても、いや、ここ大宮だろ、という意識が働く。
日高屋や山田うどんが埼玉県民に愛される理由
埼玉都民特有の我儘で、埼玉にいる時くらい楽にしたいという変な脱力感を求めている側面もあるのかもしれません。
東京にいる時は、知らずのうちにどこかで気を張っているのかもしれない。
だからか埼玉で飲む時くらいは楽にしたい。
自宅に帰ってきてまでネクタイ・スーツでいたくないのと同様。
だから日高屋とか山田うどんが埼玉県民に愛されているのではないか。
二極化で捉えることはないと思いますが、埼玉で飲み屋をやるなら日高屋や山田うどんのように客に脱力させてやるか、まるでミッドタウンにいるようだと錯覚させるほどの空間を提供するか。
この真ん中の半端なところが多い。
埼玉県でビール一杯700円が許される店
今、居酒屋業界も群雄割拠で、日高屋をはじめとして、様々な飲食チェーンがチョイ飲み需要をさらいつつあって、吉野家でさえ、「吉呑み」と謳って飲める環境を整備し始めています。
居酒屋チェーンが軒並み潰れ撤退する中、鳥貴族のような強者も出てくる。
でも本当は、ビール一杯700円取るような強気の店が埼玉にもっと出てきてほしいんです。
700円だろうと800円だろうと、それが気にならないくらいいい店がもっと増えてほしい。
そしてそんな素敵な埼玉の店を、そうだ埼玉ドットコムから多くの人に紹介していけたら、と思っています。
「週末に、ちょっと贅沢なビール」をプレミアムモルツ、じゃありませんが、たまには贅沢したい時もありますよね。
今日はちょっと贅沢してみますか。
ちょっと高そうで入るのをためらってあの店に、行ってみてもいいかもしれません。
いいお店だったら是非教えて下さいね。
このやろう、たいしたことねーくせにビール一杯700円も取りやがって、なんてお店だったらそれも是非私に愚痴って下さい。
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埼玉ポーズを作ったクリエイティブ・ディレクター / SNS総フォロワー12万人 / 小説『ブルーハーツを聴かずに親父は死んだ』web連載中