池の水ほぼ全部抜く!春日部市庄和総合公園
ライター : シオ・コージ
今年一番の暑さを記録した5月26日(日)。
春日部市庄和総合公園の池を清掃するイベント『HEAL THE WORLD 池の水ほぼ全部抜く』が、春日部青年会議所主催で行われた。
もしかしたら池の底からとんでもない生き物が見つかるかも……。興味しんしんで足を運んでみた。
池のそうじは1億円
イベントのタイトルは某テレビ局の番組を思わせるが、公共の場所の清掃活動は重要な地域の課題。
聞いた話では、池の底にたまったヘドロを処分するには、市の予算が1億からかかるということ。
クリーン作戦開始
午前10時から開会式がおこなわれ「公園も心もきれいにしましょう」という主催者のあいさつのあと、事前予約で集まったおよそ60名の学生ボランティアが4つのグループに分かれ、問題の池へ。
池のまわりには、立ち入り禁止の黄色い規制線。 連日の暑さのせいか、前もってある程度抜いていたのか、池の水は少なめで、岸のほうは干上がりかけている。かすかに異臭も。
下半身まですっぽり入る長靴を身につけ、清掃のしたくを整える学生ボランティアたち。
網を手に準備万端だ。
リーダーの指示で、一列になって用心深く池の中へ。
足首まで泥にもぐりこみ、歩行は困難な様子。
大物出現
作業開始。
池の水は減って、岸辺からでも水の中に黒い魚の影が見える。
ときおり水面に浮かびあがり、いきおいよくはねてしぶきをあげる。
まるまると太ったコイだ!
清掃の様子を見守るギャラリーから驚きの声が上がる。子どもたちも「いるいる!」と大騒ぎ。
まずはこれらの魚たちを保護しなければならない。
魚の影に後ろから近づいて、素早く網をひと振り。見事に獲物がかかっている。手つきがプロだ!
泥水のなか、ときおりコケそうになりながら魚を追いまわすボランティアたち。
水量が減って魚たちも追いつめられ、必死に逃げまどっている。
本日の収穫
捕獲された魚はプラスチックの衣装ケースに収容、池の脇に設置されたビニールのプールへ。
はじめは横倒しになって白い腹を見せていた魚も、しばらくすると元気に泳いでいる。
ざっと数えて30匹ぐらい。
魚たちとの格闘を終え、水飲み場につないだシャワーを浴びるボランティアたち。
Tシャツも泥まみれ、顔にも泥しぶきがかかっている。
池も心もキレイに
捕らえられた魚は、ゴミをとりのぞききれいになった池に戻される。
清掃作戦はお昼の休憩をはさんで午後3時すぎまで行われた。
会場では、現在開局準備中で、試験的にネット放送も行っている地元春日部のコミュニティFM局「FMKC」の生中継も。
参加した春日部高校の男子5人グループは「ドロに足をとられて大変だったけど、地域に貢献できてよかったです」とコメント。
参加者全員には春日部産コシヒカリのプレゼントも贈られた。
最後に、きれいになった池の前でみんなで記念撮影。
それにしても大量のゴミだ!
春日部イタリアン「ベルパエーゼ」がママ友ランチに大人気の理由
サイタマの片隅に生えた雑草ライター。県東部の地域フリーペーパーを中心に執筆。得意ジャンルは本、映画、音楽などですが、書く場所がなくてもっぱら個人ブログで発表。春日部市在住。