埼玉県は社長が育ちにくい?社長輩出率全国47位の理由とは
そうだ埼玉.com公式ライター : 富築
東京商工リサーチが2016年に発表した「2015 全国社長出身地・排出率」調査によると、埼玉県は社長排出率 全国47位であることが判明しました。
大都会・東京のお膝元というベストポジションを陣取っているにも関わらず、なぜ埼玉県が全国最下位なのか?
その理由を考えてみます。
「全国社長出身地・排出率」調査とは
同調査は、東京商工リサーチが毎年行っているもので、この会社は、企業や個人の信用度を調査する、信用調査会社としては国内第2位の規模。
同社が保持している企業データベースの代表者データ(個人企業を含む)から出身地を抽出し、集計したものが「出身地」調査。
さらに、出身地別の社長数と都道府県別人口で割り算したものが「排出率」調査となります。
2016年発表の「2015 全国社長排出率」調査の結果は以下の通りでした。
トップ3:徳島県(1.371%)、山形県(1.331%)、香川県(1.256%)
ワースト3:埼玉県(0.26%)、千葉県(0.28%)、神奈川県(0.34%)
埼玉県は、ずっと社長排出率47位
「いやいや、2016年がたまたまビリだっただけで、昔はそんなことなかったはずだ!」
と思い、過去のデータを遡ってみました。
が、予想通り残念な結果に…。
埼玉県は2011年以降、ずっと社長排出率47位をキープしていました。
社長輩出率を「県民性」から考えてみる
同調査の解説では、トップ2県の県民性についても詳しく触れています。
1位 徳島県:堅実で実利のあることを尊重し、お金をコツコツ貯める気質がある。質素・倹約の文化ながら、新しいものを取り入れる柔軟さも併せ持つ。
2位 山形県:辛抱強くて堅実。古くからの伝統工芸品を数多く残している。
2県に共通しているのは堅実であること。
そして、流行を積極的に取り入れていく精神や、伝統を重んじる文化が根付いているようです。
どこまでも温和な埼玉県民
出典 : https://twitter.com/nero_ozwald/status/427447579303890945/photo/1
さて、埼玉県はどうでしょうか。そうだ埼玉.comの過去記事から探ってみましょう。
2015年02月20日
埼玉県ってだいたいこんな感じ地図まとめ【よく分かる埼玉県】
2016年07月04日
埼玉県民から学ぶ!人にディスられた時の3つの対処法
↑の記事によると、埼玉の県民性は次の通り。
・事実をありのままに受け止める
・時には優しいウソをつく
・ディスられるのはなんだかんだいってオイシイ
【会話例】
非・埼玉県民「埼玉ってダサいよね」
埼玉県民「うん」
漫画「翔んで埼玉」の著者、魔夜峰央先生もこのようにおっしゃっていました。
「いじられても笑って返せる懐の深さ。他の県ではありえない。よほどMの人が多いのかな」
「横浜を同じようにディスったらものすごいクレームがくる。埼玉県民のおおらかさに助かってます」
2016年05月19日
なんでこんな漫画描いたのよ!「翔んで埼玉」作者に県民が突撃取材!前編
東京の隣にある埼玉県は、江戸時代の頃から、お上にさえ逆らわなければ生き残っていける安住の地でした。
自らの立場を分かっているからこそ、何が起きてもありのままを認め、多少のいじりには笑って返す。
そんな「寛容さ」と「わきまえる力」を持っているのが埼玉県民であり、埼玉の県民性なのです。
きっと社長になれば、部下や取引先からも慕われる、人望の厚い人になるのでしょう。
しかし、ハングリー精神には欠けるので、そもそも社長の座に就きにくいのかもしれません。
県民性以外の理由
社長輩出率の数値は、都道府県の人口数と社長数との対比によって計算しているため、少なからず人口数や流動性の影響を受けてしまいます。
輩出率第1位の徳島県では17年連続で人口が減少しており、住民の転出数が転入数を上回っているといるという事実も・・・。
埼玉・千葉・神奈川の3県がワースト3位を占めているのは、人口数の多さや住民の出入りの激しさ、「東京のベッドタウン」(=東京の会社へ出社する人が集まる)という性質が影響しているのかもしれません。
埼玉から誕生した有名企業
もっとも、埼玉県は社長輩出率が低いというだけであって、社長さんがいないわけではありません。
埼玉県発の企業の中でも、ファッションセンター「しまむら」やスーパー「ヤオコー」は、東証一部に上場するのほどの大企業に成長しましたし、ガリガリ君で有名な「赤城乳業」は全国的にも有名な会社です。
2017年02月07日
ヤオコー運動会にゴールデンボンバー登場【金爆 in たまアリ】
物流に強い埼玉
広い土地があり、都心へのアクセスも良い埼玉県は、昔から物流の地として知られてきました。
そのため、近年は多くの大企業が埼玉に物流センターを設置するケースが増えてきています。
ハングリー精神が弱い埼玉県民。
でも、おおらかな県民性だからこそ、実現できる事業はたくさんあるはずです。
最近はテレビで埼玉が取り上げられる機会も増えてきており、時代の流れが埼玉に傾いてきています。
もしかしたら10年後には46位くらいにはなれているかもしれません!
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出典 : 東京商工リサーチ
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美味しいモノ探しが大好きな主婦兼webライター。趣味は川越市内の散策とイラスト描き。川越市在住。