「そうだ埼玉」出演交渉において最も多かった断られ方【そうだ埼玉メルマガ】
「そうだ埼玉に出て欲しいんですけど」「結構です」
「うちは結構です(ガチャン!)」
厳密には「す」と「ガ」が被ることもよくあります。
なので響きとしては「うちは結構で(ガチャン!)」が正解です。そんなに早く切りたいかという。
「少々お待ちください」と言われ10分間保留音が流れ、さすがに待てず一度切り再度かけたらずっと電話中、ということもありました。
受話器外しですね。店舗とかだと、たまに。
担当部署が違うからとタライ回しにされ、ようやく繋がった人に「つーかさあ、俺に言われても困るんだけど」と怒られることもあります。
民間主導で県を巻き込む大プロジェクトを仕掛ける以上、こういった対応をされるのは当然覚悟の上です。
そうだ埼玉ww そんなの成功するわけないだろwww
また、プロジェクト立ち上げ当初も進行中も「これは失敗するよ」「誰もやらないよこんなの」「有名人がやんなきゃ無理でしょ」「恋チュンやった方がいいんじゃないの」といったことは色んな人に言われ続けてきました。
どんなものでも何かを作り始める時は、この手のことは必ず言われます。
こういった意見に対して頑なに耳を閉ざしてしまってはダメで、柔軟に、有効なアドバイスや指摘は取り入れていかないといけません。
しかし、ちょっと何人かに反対されたくらいで諦めてしまうような軽い気持ちでは何も作れません。
何かを発信している人はみんな同じで、例えそれがエンターテイメントだろうと、食品だろうと、農作物だろうと、サービスだろうと、何だろうと同じです。
人を否定する深層心理
人はみんな否定されたくない性質を持っています。
自分が何かを主張してそれが否定されると、自分が否定されたような思いになるからです。
なので、一番いいのは主張しないことです。
チームで推し進めてたことが失敗、または否定された時に、「だから俺は無理だと思ってたんだよ」と言い出す人いますよね。
これはつまり、「俺は無理だと思ってた」と言うことで、否定されたのは俺ではない、と自分に対して防御線を張るんです。
当事者意識が低く、誰かがやってくれるだろうと神輿を担いでるふりだけする。
意思は多数派に合わせておき、あとは自分が否定されないように防御線を張ることに努める。
幹事役や仕切り役を極端にやりたがらない人はこの傾向にある人が多いです。
恋愛もそうで、好きな人に「飲みに行こう」「デートしよう」「付き合って下さい」と言って断られてダメージを受けない人はいません。
だから自分からは行かず、待つ。つまり、主張しない。
他県から見た埼玉県民のイメージ
「埼玉県の男性は内気で頼りなくノリが悪い」
「埼玉県民は人情に薄く社会的貢献度も低い」
「埼玉県民は面倒臭がりで諦めが早い。粘り強さとは縁がなく仕事においても望むような反応は得られない」
他県から見た埼玉県民のイメージと言うと、こういったところがよく挙がるそうです。
実際、埼玉県は8年連続で社長輩出ランキング最下位で、総理大臣も一人も出ていません。
反論したいところですが、現実として思い当たるところもあり、「そうだ埼玉」を進めていく過程でも、こういった県民性が現れるような場面は何度かありました。
先述した埼玉の県民性が当たっていたとしたら、この「そうだ埼玉」はあまりにも無謀すぎる挑戦と言えます。
「人情に薄く社会的貢献度も低く、内気でノリが悪く、面倒臭がりで諦めが早い」
こんな奴らを踊らせるのは至難の技です。
だからか、プロジェクト当初も「無理だと思う」という声も多かったんだと思われます。
埼玉県民にも面白い人は必ずいる
ただし、みなさんに伝えておきたいのは、「面白いですね!やりましょう!」と言ってくれる人が確実にいたということです。
出演するだけでなく、様々な協力をしてくれる人もいます。
すぐに社内で協議し稟議を通し「やろうぜ!」となる埼玉県民はたくさんいました。
決して楽な道ではありませんでしたが、だから今ここまで進行しているわけです。
私が知る埼玉県民(友人)は、どいつもこいつも面白い奴らばかりです。
だから、当初「誰もやらないよこれ」と言われても、「うちは結構です」と言われても、必ず分かってくれる人はいるはずだ、という妙な自信はずっとあったんです。
行動力があって、ノリが良くて、面白い埼玉県民を私はたくさん知っています。
「そうだ埼玉」を持って、埼玉県民が内に秘めたるパワーを全国へ解き放つことで、埼玉県民もやるときゃやるなあ、ということを県外だけでなく県内にも発信できたらと思っています。
埼玉県民の眠っているところを「そうだ埼玉」で呼び起こさないといけない。
県の仕事じゃないならやりません
色んな会社の考え方もありますし、事情や社風もあります。
なので断られるのは仕方がないことです。
ただ一番辛いのは、この企画を知ってすらもらえないことでした。
つまり、企画主旨を伝える前に切られてしまうことです。
そして、断られ方として最も多かったのは
「県がやってるわけじゃなくておたくらがやってるわけね?じゃあ無理」
という回答でした。
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埼玉ポーズを作ったクリエイティブ・ディレクター / SNS総フォロワー12万人 / 小説『ブルーハーツを聴かずに親父は死んだ』web連載中