埼玉県初!行田市の足袋が日本遺産に認定
そうだ埼玉.com公式ライター :未衣子
2017年4月28日、「行田市の足袋とそれに関わる文化財」が日本遺産(Japan Heritage)に認定されました!
これにより、日本の文化や伝統を語るための大切なストーリーとして、「行田市の足袋」が文化庁に認められたことになります。
ちなみに埼玉県内で認定されたのは今回が初めて。
おめでとう行田市! おめでとう埼玉!
どうして足袋で有名になったの?行田×足袋のストーリー
行田市が日本一の足袋の生産地となるまでには、どのような道のりがあったのでしょうか?
行田市で生まれ育ったご当地ライターが、行田市×足袋のストーリーを簡単にご紹介します。
2つの大きな川に挟まれた地形
行田市の足袋づくりには、利根川と荒川という2つの大きな川に挟まれた地形が関係しています。
この2大河川の間には、小さな川や水路が流れていて水がたくさんあることから、川の氾濫によって砂質土がつもり、夏は高温になる――。そんな特徴を持つこの周辺は、綿や藍を育てるのにぴったりでした。
綿布の産地となった近世の行田市では、しだいに裁縫の技術が培われ、足袋づくりが始まりました。
“足袋のまち”として発展
近代になると、行田市は足袋の産地としてさらに発展していきます。
多くの人が足袋を必要としたこの頃、足袋工場や足袋蔵(足袋の倉庫)が次々と建てられ、ミシンを使って足袋を作るようになりました。
昭和13~14年のもっとも盛り上がりを見せた時期になると、全国の8割の足袋を行田市が生産していたと言います。
こうして行田市は、日本一の“足袋のまち”として知られるようになったのです。
行田市と足袋の現在
行田市は、現在も日本一の足袋の産地として知られています。
町には今でも裏通り沿いを中心に、約80棟の足袋蔵が残り、独特な街並みを作り上げています。
こちらは、屋根に洋風建築の技術が導入された、大きな足袋蔵です。
現在は、裏通りがこの様に整備されていて、蔵めぐりをしながら、まち歩きが楽しめます。
こちらはちょっと珍しい木造の蔵ですね。
足袋蔵を見たい方は、秩父鉄道行田市駅の周辺を歩いてみましょう。徒歩圏内にいくつも見つかります。
多くの足袋蔵が残る行田市の町並みは、どこか古風で落ち着きがありますよね。
行田市役所職員に聞いてみた
ー 日本遺産認定おめでとうございます!埼玉県民として嬉しいです。率直な今のお気持ちは?
「3年越しの取り組みが実って、本当に嬉しいです。」
ー 行田市はもちろん足袋で有名な町ですが、今回どういった経緯で正式に日本遺産となったのですか?
「行田市は、今も昔も“日本一の足袋のまち”ですので、その足袋産業が残した遺産を核としたまちの魅力を、ぜひ全国に発信したいと考えて日本遺産認定を申請しました。」
ー 行田市民や周りの方々の反応はいかがですか?
「みんなびっくりすると同時にすごく喜んでいます。日本遺産認定をきっかけに、まちが活性化していって欲しいとの声も多くありました。」
観光スポットもB級グルメもあるよ!行田市に遊びに行こう
行田市には、足袋蔵の他にも数多くの観光スポットがあります。
市のシンボルである忍城は、小説『のぼうの城』の舞台にもなりましたね。さきたま古墳公園や石田堤、そして田んぼアートでお馴染みの古代蓮の里もあります。
それから、B級グルメのフライとゼリーフライ! おいしくて何枚でも食べられます(笑)
そして、「行田の足袋」に関係する話題といえば、やはり「陸王」ですね。行田の老舗足袋業者の奮闘を描いた池井戸潤さんの小説「陸王」(集英社)。今年の10月にはTBSテレビ「日曜劇場」でのドラマ化も決定しています。主演は役所広司さん。今から放送開始が楽しみですね!
今回の日本遺産認定で行田と足袋に興味を持った方は、ぜひ行田市へ遊びに行きましょう♪
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埼玉で文章を書くうさぎ。ゴーストライターとして生計を立てている。好きな埼玉は、鳥居観音、聖天宮、オートレストラン鉄剣タロー、ご当地キャラのカパルなど。鴻巣市在住。