2014年08月22日

コバトンとチーバくん 全然ゆるくない地獄の撮影日記③【そうだ埼玉メルマガ2 Vol.15】

コバトンとチーバくん 全然ゆるくない地獄の撮影日記③【そうだ埼玉メルマガ2 Vol.15】

 

いよいよコバトンとチーバくんの共演

埼玉県PR映像エンディングの歌詞「千葉とは和解」の部分の撮影場所は埼玉と千葉の県境である江戸川河川敷でコバトンとチーバくんの出演で決定

そして、南桜井駅と川間駅の間を走る東武野田線を背景に映す。

流れとしては、私が千葉県松戸にチーバくんを借りに行き、撮影場所の春日部へ、終わったらそのまま松戸へ戻りチーバくんを返却。

島村は埼玉県庁にコバトンを借りに行き、江戸川河川事務所に車を撮影場所に乗り入れるために柵を降ろす鍵を借り、南桜井駅でMakiさんらを拾い、撮影場所で私と合流。終わったらMakiさんらを駅へ送り、埼玉県庁へコバトンを返却に。

 

降水確率60% 雨が降ったら即終了 殺人的スケジュールの全貌

撮影当日は12時30分から。 これで雨が降ったらもうそれまで。

前日の予報では「午前中20%、12時から40%、13時以降は60%の確率で雨」。 20%は凌げるかもしれませんが、40%は怖い。その後が60%となってるところを見ても、12時から雨が降る可能性は極めて高い。夕方からは90%の確率で雨。

であれば、限界まで開始時間を早めて午前中に終わらせるしかない。

そこで、急遽前日にみなさんに無理言って、開始を一時間早め、11時30分開始に変更します。

レンタカー屋さんの営業開始時間を考えると、これが限界の前倒し。 この他にこちらに出来ることはもうありません。20%の確率で雨が降ったらもうそれまで。

11時30分から開始して12時までに撮り終えないといけない。わずか30分。

コバトンを借り、千葉までチーバくんを借りに行き江戸川河川の撮影許可を得て、Makiさんらに予定を調整してもらい、レンタカーを借り、予定通り現地に11時30分に全員が集合したとしてもこの30分で撮れなければ終わり。

更に言えば、コバトンとチーバくんを河川敷で野田線をバックに「そうだ埼玉」のエンディングを撮影するなんて当然やったことがないわけで、雨が降らなかったとしてもイメージ通り出来るかは当日現場でやってみないと何とも分からない状況の上、この微妙な天気です。

我々はこんな戦いを何度もしてきましたが、最後の最後までこんな戦いになるとは思いませんでした。しかしここも勝負です。

やるならもうこの日しかない。

さあ、いよいよ開戦です。

 

車を借り、コバトン、チーバくんを借りに

私は朝8時過ぎにレンタカー屋に行きトヨタのフィットを借り、埼玉から最も近いチーバくん貸出所の千葉県松戸へ。その30分後に島村が同じレンタカー屋でホンダのステップワゴンを借り、埼玉県庁へ。

同乗者がいなければ、トヨタのフィットでもチーバくんを積めたというお話を担当者から聞いていたので、私はフィットでしたが、島村はコバトンだけでなくマキさんら3名の女性の送迎もするので、ステップワゴンで向かいます。

天候は曇り。今にも雨が降ってきそうな気配です。

浦和美園あたりの122を走っていた、9時半過ぎ頃でしょうか。雨がパラッと降ってきました。

あっさり終わった。今車借りてきたばっかなのに。

どうする。引き返すか。いやとりあえず向かうか、でも向かってどうする、そうか、チーバくんだけ借りてうちに置いといて後日撮ろういや、チーバくんの予約が明日入ってればアウトだ、コバトンはどうだろうか、マキさん達はどうだろうか、いややっぱり無理だ、これだけのことをそんな簡単にはリスケ出来ない、終わった、やっぱり終わった、などと考えを巡らせていると雨が止みました。

セーーーフ。

もうここまで来ると、自分にはどうすることもできないという開き直りもあり、レンタカーで一人千葉に向かうという小旅行感覚を、家から持ってきたジャックジョンソンのCDを流しながらどこかで楽しんでいる自分もいました。

 

そうだ埼玉vs千葉県庁

チーバくんを借りに行く目的地の住所は分かっていますが、そこの住所が何の場所なのか分からなかった私は改めてナビの地図を拡大してみました。

松戸市役所と出ています。

チーバくんの貸し出し予約は、千葉県庁に連絡して、幾つかある貸し出し先住所の中で一番近かった松戸を選択していたものの、住所の表記しかなかったので、そこが何の建物かまでは把握していませんでした。

ああ、松戸市役所で借りるのか、と、思った私は、雨を警戒して当初の予定より急遽時間を早めたので、少し早く着きます、と、一報入れておこうと思い、松戸市役所に電話を入れました。

「チーバくん?え?聞いてませんけど」

なに。

「すいません、こちらではちょっと分からないのでご予約された千葉県庁に聞いてみてもらえますか?」

ざわ…ざわ……

おいおいここにきて勘弁してくれよ。

こっちは貸出申請書も郵送して、承諾書も返送されてるんだぞ。今ここにあるんだその紙も。

と、その紙を改めて見てみると、貸し出し先の地図や住所が千葉県庁になっています。

まさか。

千葉県庁にあるチーバくんを予約したことになってないだろうか。

千葉県庁まで行かないといけないなんてことになったら、ここから何時間かかるか分かりません。

とりあえず千葉県庁に連絡します。

「あれ?返送した紙に貸出先の住所書いてありませんでした?え?うちになってる?松戸からチーバくんを借りることで予約したんですよね?うーん。ちょっと調べますね。少々お待ちください」

「(保留音)」

「…お待たせしました。ちょっと衝撃の事実が発覚しまして…」

衝撃の事実?

これで松戸のチーバくんの予約が取れてなかったなんて一言でも言ってみろ。そしたら千葉とは和解どころか戦争だこのやろうと思った矢先

「松戸の予約は取れてるんですが、こちらの手違いで県庁のチーバくんも鷺谷さんで予約入っちゃってました。2つ予約されてることになってますね。ですので松戸のは確実に抑えてあるので大丈夫ですよ。それから借りるところはですね、松戸市役所ではなくその斜向かいにある、東葛飾地域振興事務所です」

なるほど、だから松戸市役所の人は分からなかったのか。和解。

千葉とは和解です。

 

コバトンとチーバくん合流

そして無事、東葛飾地域振興事務所でチーバくんをフィットに乗せ春日部へ向かいます。

島村からは既に、埼玉県庁でコバトンを借り、江戸川河川事務所で鍵を借り、南桜井駅でマキさん達を待っています、と連絡がありました。

車を走らせ現在11時。

ナビでは目的地到着時間11時25分と出ています。撮影場所の合流時間は11時30分。12時からの降水確率は40%。

急げ。

そしてようやく合流場所に到着すると、Makiさんらを乗せた車を停め島村が一つ一つ南京錠を外しちょうど杭を外しているところでした。

ぴったり。図ったかのような正確さ。

いや、段取りとしては図ってるんですが、こんなにタイミングが予定通り一致するとはこれはもう天が味方しているとしか思えません。

 

全てが終わった雨

すぐに私も車から降り、杭を外していきます。それを見た島村は、

「俺あっちの鍵外してきます」

と言って奥の柵を下ろしに走ります。不要な会話もせずひたすら杭を下ろし、車を入れ、とにかく撮影現場に一秒でも早く向かうことにお互い専念していると…

ザーーーーー

ここで雨です。

終わった。無常の雨。無慈悲の雨。

さっきのような、もしかしたら止むかも的な雨ではありません。本降りというやつです。

よりよってここで終わりか。俺の運もここまでか。本田圭佑に言わせれば「持ってない」。合流して、さあこれからというタイミングで大雨です。笑うしかない。

かと言ってここまで来て帰る感覚は私も島村もなく

「じゃあここ(鍵)お願いします。先行ってます」

「ああ」

と大雨の中それだけ会話を交わし、島村はステップワゴンに乗り込みます。

終わりましたね

終わったな

とりあえず現場へ行くだけ行きますか…

そうですな…

後に本人とも話しましたが、この瞬間、お互い目でこういう会話をしていたように思います。

そして島村の車の後ろをフィットで着いていきます。

 

奇跡の逆転快晴劇

土手に降りていく細い道なので、慎重に切り返しながらゆっくりと降りていきます。大雨の影響もあり、途中道路が見えなくなったりしていて、どこから降りればいいのか分からず、いったん車から降り、雨の中道を確認し、また車に戻り、を繰り返しながら、河川の道路にまで降り、撮るならこのあたりかな、というところで車を停めると、何と、突然雨がピタッと止みました。

 

キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!

 

止んだ!止んだぞ!速攻!速攻!

早く早く早く早く早く早く早く!

今今今今のうちに!ここが正念場だ!

正!念!場ッ!

急いで準備を進めます。

この日は最後ですし、大変な現場なので私も島村も手が離せないと想定し、ドキュメンタリーカメラを回してくれる吉永さんというカメラマンの方に協力頂くことになっていました。

ほどなくして吉永さんも現地に合流し、慣れた手つきでカメラをセットし現場を撮影開始。

吉永さんをMakiさんらにきちんと紹介することも忘れ、とにかく大急ぎで撮ることに専念しきっていました。現在の時間は11時50分。あと10分もすればまた雨が降る確率がグンと上がる。

早速コバトンとチーバくんを配置させ、撮影開始。

無事1テイクが撮れた。

動きもまだ慣れていませんし、後ろに野田線も走っていませんが、撮れた。 とりあえず最低限のものは撮れた。これで最悪1秒後に雨が降ってきても大丈夫。

良かった。今日が無駄にならなかった。とりあえず撮れたぞ。良かった。。

 

東武野田線が走った奇跡のラストテイク

ここからは、雨が降ってくるまでより良いテイクを求め何度か撮っていきます。次第にみんなも少しずつ現場に慣れてきました。

天候や、コバトンとチーバくんの動き的にも、申し分ないものは既に撮れていたんですが、「千葉とは和解」と歌が終わったそのタイミングで後ろに野田線を映り込ませたい。

時刻表を見て、タイミングを狙ってはいるんですが我々が思うベストなタイミングにならない。早すぎたり、遅すぎたり。

時間はまもなく13時に差し掛かろうというところ。それまでに途中、何度か雨はパラッと来るものの持ちこたえていましたが、13時を過ぎればさらに降水確率は上がるので、今度こそ本降りになるかもしれない。

全員の体力的にも、やれてあと一回だなというところになりました。

12時44分に南桜井駅を出た川間駅に向かう電車が12時46分頃ここを通る。ということは12時45分頃に手前から音を流して踊ってもらえば合うはずなんですが、何度やっても合わないので、最後は自分の感覚に頼りました。

やれてあと1テイク。

勝負。

音を流します。

「出かけていくのは帰る場所が」

コバトンとチーバくんが踊り始めます。

来ない。電車が来る音もしない。

「ここにあーるからー」

来ない。まだ音もしない。やっぱり早かったか。

「千葉とは」

のところに音が差し掛かったあたりでガタンガタンと音が聞こえてきました。

来るか。来い。

「和解~」

コバトンとチーバくんのダンスが終わり、歌の残響音がフェードアウトしていく中、コバトンとチーバくんが抱き合っているベストなタイミングで東武野田線が登場。来た。来たぜアーバンパークライン。

「オッケー!」

完璧すぎるタイミングの画が最後の最後で撮れ、撮影は無事終了。決まりすぎというくらい決まって、それまで天候に一喜一憂していた分スカッとしました。

これにて撤収です。

撮影に協力してくれたMakiさんらに何をしてあげるべきか考えていて、自分だったらどうかと考えました。ちょっと運動したレベルですらない量の汗をかいたらどう思うか。

風呂だなと思いました。

これしかない。

撮影終了後、島村は自ら作った近場の風呂リストの資料をMakiさんらに渡し、どこに行きたいか訊ねると、かすかべ湯元温泉に行こう、ということになったそうです。

Makiさんらのアテンドは島村に一任していたんですが前日彼は夜中にドン・キホーテに行って彼女らの水分補給のために紙コップや、暑さ対策のために冷えピタ等を購入していたそうです。

3名の女性ために粋なおもてなし精神。

私なんかは前日、明日雨が降るかどうかで頭がいっぱいになり、天気図が見れる友人に夜中に電話し、明日の天候を見てもらい、

「どうなんだ、降るのか降らないのか!」

「いや100%は分からないよ」

「分かれよ!」

「絶対こう、とか断言は出来ないし…」

「なにー!降ったらお前のせいだぞ!」

と、恫喝にも似た難癖をつけていたレベルです。

 

しかしこの最後の現場は、島村、Makiさん達、吉永さん、この人達が作った現場でした。

島村は元々映像の厳しい現場を経験してきた男ですし、細かい所にも配慮できる男で、この日は誰よりも走り回ってました。

吉永さんもやはり映像のプロで、途中、カメラをビニールで覆って撮影したりしていました。

Makiさんはダンス指導はもちろん、ムードメーカーとしても現場を明るく和ませ、厳しい現場を楽しいものに変えてくれました。

私はと言えば、何かをやった感は最後の日にしてこの日は唯一あまりなく、

雨が降らなくて良かったー!

という実感しかありませんでした。

これまでやってきたことが、これだけの人達に協力してもらえるようになったのかな、とも感じました。

 

後から聞くと、島村側の車内はとても盛り上がっていたようで、確かに女性3人と男性1人と、古い言葉で言うならばハーレム状態というやつですね。

私なんかはジャックジョンソンの音楽と、赤いのが一体。さらに千葉から埼玉へ戻る頃は予想通り大雨となりましたが、実に爽快な気分で埼玉へ戻りました。

「出かけて行くのは、帰る場所がここにあるから」

 

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