警察官に職質されて猛反省したこと【そうだ埼玉メルマガ】
職質をされる
先日、友人とスーパー銭湯に行きました。
埼玉ってスーパー銭湯多くないですか?土壌の問題もあると思いますが、需要もあるんでしょうね。
埼玉県民は風呂が好きなのかな。
帰り、一人の友人がそうだ埼玉Tシャツを買いたいということで、私はTシャツを取りに戻り、そして近くの公園でそのまま少し話していました。
公園で話し込んでいると、ちょっと前にその公園の自販機が燃やされる事件があったことも影響してか、近くをパトカーが巡回に来ました。
車内から公園内を監視するように、ゆーっくりと公園の回りを走っています。
昔からよく深夜の公園で話しこんだりしてるので、職質されたことも何度もあります。
なので、感覚的に分かるんです。
ああ、これは職質されるな、と。
警察官vsそうだ埼玉
何回かゆっくりと公園の回りを巡回したそのパトカーは、やがて近くに車を停め、案の定、2人の男性、1人の女性の警察官が公園に入ってきて話しかけてきました。
3人とも若い警察官で、全員20代と思われました。
一人はいかにも警察官という、模範的な話し方をする少し無愛想で勤勉実直そうな細身の27歳くらいの警察官。
一人はガタイのいい、柔道家のような短髪の30前くらいのごつい警察官。
もう一人は、新人っぽい、25前後の若くてキレイな女性警察官。
私は「(話し声が)うるさかった?」と聞くと、「いや、全然大丈夫なんですけど、まあ時間も時間なので、一応…」と言ってきたので、「ああ、なんかこの辺で自販機が燃やされる事件があったんだって?それで?」「そうなんですよ、この辺最近ちょっと物騒で…。すいません、何か身分を証明できるものありますか?」と言われました。
友人は財布を持っていましたが、私は一度そうだ埼玉Tシャツを取りに家に戻った時にバックごと家に置いてきてしまったので、身分を証明できるものが何もありません。
ただ、友人に渡したそうだ埼玉シャツがあります。
「俺ないんだよ、何も。でもね、そうだ埼玉で検索してもらえれば俺の身分が分かると思う」
「そうだ埼玉?」
スイッチオン。
警察官だろうと埼玉県民なら
「このTシャツ。ほら」
「なんですかこれ?」
「これはね…」
100を越える企業に出演交渉してきた私の営業トークが始まります。
これまで何度も何度も繰り返しそうだ埼玉に関する説明をしてきました。
県庁にも政治家にもJAXAにさえもしてきました。(若田光一さん出演交渉時)
2014年06月04日
埼玉県PR映像「そうだ埼玉」出演を断られた企業【そうだ埼玉メルマガ】
当たり前と言えば当たり前ですが、私以上にそうだ埼玉のことを饒舌に説明できる人間はいません。
「というわけなんです」
「へえー!すごい!僕も埼玉出身なんですよ。こういうのいいですよね。いや、埼玉っていいところですよね、本当に。埼玉はもっと注目されるべきだと思うんですよね」
1人、一番ガタイのいい警察官が妙に食いついてくれました。
「どこですか出身は」
「僕深谷です」
「深谷のふっかちゃんも出てるよそうだ埼玉。埼玉ポーズで深谷市長も出てるから。ほら」
とスマホから写真を見せます。
「おお!すごい!この埼玉ポーズってなんですか?」
「これはね…」
そこからずっとその警察官と話しを続けます。
紅一点の女性警察官が突っ立ったまま一言も言葉を発さないことに少しイラついた私は
「さっきから無反応ですね。そっちから話しかけてきたわりに何なのその帰りたいオーラは」
と揶揄すると、ガタイのいいその警察官が、
「こいつはダメなんですよ。こいつは部外者だから」
「どこ?出身は」
「…私、栃木なんです」
「ああ…じゃあ結構です」
「いやちょっと栃木も入れてくださいよ」
「いや、栃木はいいから」
そして私はスマホを取り出し、YouTubeでそうだ埼玉の映像を見てもらいました。
「おお!すげえ!山田うどん!あ!十万石まんじゅうも!」
「十万石まんじゅう?」
栃木の女性警官はクエスチョン。
「いや、君はいいから」
「ええ~」
そこで携帯を止めます。
「これ以上先はどうぞ勤務が終わったらご自分の携帯で見てください。そうだ埼玉で出てきますから。そうだ、が平仮名、埼玉、が漢字です」
「すごいっすねこれ。埼玉って実は本当は一杯あるんですよね有名なところが。熊谷の、あついぞ熊谷とか、ニャオざねとか」
「ニャオざねも出てるよこれ」
「まじっすか!!」
「当たり前じゃないか」
ほどなくして、勤勉実直そうなもう一人の警察官も巡回から戻ってきます。
早い段階で我々が不審者ではないと判断した彼は、残りの二人に我々の対応を託し公園内を懐中電灯を照らしながら巡回をしていました。
その警察官はとにかく真面目そうで大人しそうで、何でこんな奴らと会話しなきゃいけねーんだオーラたっぷりでこちらに戻ってきましたがそんなことは関係ない。
少なくとも我々を不審者だと思って話しかけてきたところはあるんだから、我々の話に多少付き合ってもらう責務は少しはある。
「あなたはどこですか、出身は。埼玉の」
「所沢です」
「これは所沢航空記念公園も出てるし、ブロコンスも出てる。あと所沢市長の埼玉ポーズも」
「えっ」
我々が犯罪者であれば、警察官と犯罪者という図式が成り立ちますが、我々が犯罪者でない以上、警察官と一市民、同じ埼玉県民です。
「本当はね、埼玉県警にも出て欲しかったんだよ、これに。○○さんっていう広報の人分かる?その人に出演交渉したんだけど、出たいけど、警察官はそういうの出ちゃうとそんなことしてる暇あったら仕事しろって市民に怒られちゃうんだよって断られちゃったんだけど」
「そうなんですよ。固いと思われるかもしれないですけど、その辺難しいんすよ。でもこのTシャツはめっちゃ欲しいっす」
「そう?ネットから買えるから買ってよ」
「2500円だったらアリだな…今結構話題になってるんすか?」
「うん」
「そうかあ~。じゃあ結構早い段階で僕ら知れた方ですね。俺、お喋りだからみんなに広めます」
「頼むよ本当。帰ったら全署員に伝えておいて。市民が力を合わせてみんなで頑張って作ったからって。一ヶ月後に行くよ警察署に。そこで受付の人にそうだ埼玉って知ってます?って聞いて知らないって言ったら問題にするよこれは」
「いや、それはちょっと…」
「それはちょっととはなによ」
そこで思いました。
何で俺は今そうだ埼玉フライヤーを持ってないんだと。
反省したこと
いつ何時でも手放してはいけないものなんだ、あのフライヤーは。
企画立案製作者が、あのフライヤーを持たずして外出するなんて、何たる醜態。
その警察官達は、市民の下らない話に付き合ってくれてるだけでしょうが、フライヤーを渡せば、本当に一度は見てくれるかもしれない。
見てくれれば、本当に伝えてくれるかもしれない。
プロの営業マンだったらあり得ません。
その瞬間、猛省しました。
誰よりも声高にそうだ埼玉と叫ばないといけない私が、そうだ埼玉フライヤーを渡せない。何たる落ち度。
我々のような人間に、どれだけの人が協力してきてくれたと思ってるんだと。
これを最大限広めることが、みなさんへの恩返しにも繋がるのに。出演してくれた人達に、協力してくれた人達にも申し訳ない。
その場でフライヤーを手渡せない自分に急速に意気消沈し、テンションがガタ落ちした私は、身体も冷え込んできたし警察官を帰しました。
「とにかくそうだ埼玉、検索してね」
帰りに友人に
「普通、警官相手に営業するかね」
と言われましたが、関係ありません。
何度もお伝えしてますが、そうだ埼玉は、誰であろうと全ての埼玉県民に見てもらうために作った映像です。
全ての埼玉県民に、そうだ埼玉だけは見てもらう。
少なくとも我々はそう思って制作してきました。
なので知ってもらわないといけない。見てもらわないといけない。
折り曲げてもシワクシャになったとしても、フライヤーだけは肌身離さず持ち歩かねばと強く反省した、秋の夜長の風呂上りでした。
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埼玉ポーズを作ったクリエイティブ・ディレクター / SNS総フォロワー12万人 / 小説『ブルーハーツを聴かずに親父は死んだ』web連載中