プロモーションは認知、出費、行動の三段階で考える【そうだ埼玉メルマガ】
新人アーティストを埼玉県に例えると
何かを発信する時は、認知、出費、行動の三段階で計画を立てることが重要です。
私は以前音楽メーカーに勤務していましたが、この三段階はどの業界でも同じです。
音楽業界なら、例えばあるアーティストをデビューさせるところから始める。
もちろん初めは誰も知らないのでまずは知ってもらうことから始めます。
認知。
知ってもらい、気に入ってもらえたらCDを買ってもらう。
出費。
ファンになってもらったら、ライヴに来てもらう。
行動。
この三段階です。
新人アーティストを、仮に埼玉県に置き換えて考えてみます。
認知で失敗する典型例
ほとんどの人が最初の認知で見誤って失敗します。
認知で失敗するケースは大きく分けて3つあって、1つは、いきなり出費、行動を促してしまうパターン。
知りもしないものにお金を払う人はいないし、時間を割く人もいません。
例えば私が床屋を始めるとします。
この広告を出すと考える。
その時に「鷺谷理容店」と、まずはその存在を知ってもらうために会社名だけをシンプルに打ち出すべきだろうか。
また、その時に、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、ネット、街頭、どこに掲出するべきか。
そして、鷺谷理容店の字体や色、デザインはどうすべきか。背景に写真も使うか。その場合何の写真がいいか。
というより、鷺谷理容店という誰も知らないワードを出すより、「カット1980円」というサービス内容を全面に出した方が広告としてはいいかもしれないし、「白髪をキレイになくす方法」と注意喚起を促す方法もいいかもしれない。
とにかく、「鷺谷理容店ってなんだろう?」と関心を持ってもらうことが大事で、「鷺谷理容店」を、ただ視界に入る景色のように風景化させてはダメなんです。
認知で失敗する2つめは、過剰説明。
白髪をキレイになくす方法があります!
男性カット1980円 月曜定休日 19時まで
鷺谷理容店
広告形態や媒体にもよりますが、要素を詰め込みすぎて、結局何も伝えられないという失敗ケースも非常によくあります。
広告スペースは限られているので、これだけの文字量を収めようとすると文字サイズを小さくする必要があるので、当然見にくくなり、結果、風景化させてしまいます。
伝える要素を増やすと効果は激減する
特にこの辺は埼玉県が陥りやすいところで、「住みやすくて」「子育てに適していて」「災害も少なく」「自然もあって」「都心に近く」「交通の利便性が良く」「特産品もたくさんあり」「レジャー施設も」既に面倒くさいですよね。今読んでても。
分散させた時点で伝わる力は半減します。
また、伝えたい項目を2つにすると伝わる力が5050になると考える人が非常に多いですが、そうではなく、2つにしたら合計が50になるんです。
つまり「交通の利便性が良い」だけを発信する場合、1つなので100の力で発信されますが、「交通の利便性が良い」「自然もある」と2つになった時点で伝える力は50になるので、その内訳は「交通の利便性」が25、「自然もある」が25になるんです。
分散させた時点で、伝える力は一気に落ちるんです。
成功している県のプロモーションを見ても、広島県はうどん、大分県は温泉と、必ず一点突破で勝負してきます。
日夜100の力で発信されているものの中で、50のものが100に勝てることはまずありません。
ドラゴンボールなら、ブルマがフリーザに立ち向かうようなものなんですが、それを本気で実現できると思う人が世の中にはたくさんいます。
鷺谷←読めない
認知で失敗する3つめは、認識のずれ。
「鷺谷理容店」と書けば床屋さんということは伝わるだろう、と考える。
床屋と伝わるなら定休日を書く必要はないかもしれない。
しかし、理容店と理髪店の違いは分からないかもしれないし理容店と美容室と美容院の違いも分からないかもしれない。
そもそも「鷺谷」と読めないかもしれないし、「さぎたに理容店」にした方がいいかも、などなど、一般の人が「鷺谷理容店」という文字を見た時に何を想起するかという認識が一般人とずれていると、うまくいきません。
例えばあなたが埼玉県のマスコットキャラクター「コバトン」を発信する担当者になったとします。
その時にまず、コバトンを誰がどれくらい知っているという前提で取り組むでしょうか。
二人に一人は知っているくらいの感覚で始めるでしょうか。
「そうだ埼玉」で回っていた時の私の経験則からいくと、そうだ埼玉に出演している734人のうち、コバトン知っているのは3割程度。
若い子に特化すれば90%は知らない。
つまり、知っている人の方が珍しいんです。
あなたは、「まあそんなものだろう」と思うかもしれませんが、コバトンを発信する担当者やその周りにいる人達で、コバトンを知らないという人は誰もいないわけです。
その中で、コバトンを知っている人はほとんどいないという前提で発信していくということは、かなり難しいことなんです。
だからプロデュース作業というのはどこまで客観的になれるかどうかが肝心なんです。
なのでプロモーションにおいて認知させるということは、知ってもらうことではなく、まず関心を持たせることなんです。
3つの間違いを恋愛に例えると
まとめると、認知で失敗するのはこの3つ。
1 出費行動から入っている(順序ミス)
2 伝える要素が多すぎる(過剰説明)
3 客観視できていない(認識ずれ)
これを恋愛に置き換えると、
出会っていきなりキスを迫り、(順序ミス)
聞かれてもないのに自慢話を延々披露し、(過剰説明)
な?俺って最高だろ?(認識ずれ)
と言うやつと同じです。
これを、金さえ積めば何とかなると思ってしまうのは、一時的な反応だけ得て、根本的なところは何も変わらないというプロモーションが蔓延してしまう事態が起こります。
正直つまらない●●のメルマガ
※バックナンバーでは一部伏せ字表記がされます
ちなみに、これは蛇足ですが、●●さんと名刺交換をすると、その●●さんの発行してるメルマガ会員にいきなり登録されるんですよね。
そのメルマガはたいていびっしりと文字が敷き詰められた改行もほとんどない文章で、中身も何かの統計数字や難しい専門用語だらけ。
それはまるで何かのプログラム言語かと思うほどで、それが理由かは分かりませんが、迷惑メールフォルダに入ることもしばしば。
●●が有権者にすべきことは、まず国民の目線で分かりやすく伝えることが第一歩であって、そのための創意工夫は●●であっても怠ってはなりません。
私は、●●だって同じ人間だと思っているので、間違いもするだろうし、卑しさもあれば酒飲んで醜態さらすことだって当然あると思っています。
私は、●●には表面的な品行方正さより、有権者の立場で物事を見れているかどうかを一番に見ます。
つまりこれもプロモーションと同じで、全ては、主観ではなく客観視出来ているかがとても重要なんです。
そのズレが、裸の王様、上から目線、そして、このメルマガでよく取り上げる「上層部だけが了承して一般人が了承しない」ものが生まれるカラクリです。
そもそも、●●が発信するものなら色んな検閲を事前にされてそうなものですが、なんでああいうところは誰も指摘しないのか不思議ですよね。
「これ読みにくくないですか?」って言うと張り倒されるんですかね。
って言うか●●が発行しているものなんだからお前みたいな下等市民は黙って有難く読めよという声もあるとは思いますが、それなら、一方的に登録すべきではないと思います。
いくら高齢化社会と言っても、旧態依然としたままでは18歳に選挙権やったり、少子化対策だと騒いでも何も変わりません。どっかの某事務所じゃないんだから。
この辺もまるごとバックナンバーには乗せれないなと思いながら今日も良い花金を。
来週は、出費と行動についてです。
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埼玉ポーズを作ったクリエイティブ・ディレクター / SNS総フォロワー12万人 / 小説『ブルーハーツを聴かずに親父は死んだ』web連載中